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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.57 )
日時: 2014/07/26 23:08
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)


第3章 傷


綺麗に掃除された部屋。

並べられた料理。

部屋の中央に座る2人の男女。

女性はとても鬱くしく、微笑んでいる。

男性は…自分の心を覆い隠すように、妻となる者を見つめていた。
ーーーーー

「雨揺〜!準備できた?」

母の声だ。

「今行く」

母に向かって叫ぶと、紫亜に荷物を持たせ歩き出した。

「お姉様」

泰だ。

「俺も参ります」

雨揺はあくまで素っ気ないように言う。

「いいんじゃない?」

応えると、泰のそばに居た唯も一緒について来た。



「早く!雨揺!」

母の声が近くなり、雨揺は走って母の元に向かった。

玄関では母が待っていた。

「雨揺、初めてねえ…紫亜、頼むわ」

そう言うと自分も父と馬に乗った。

雨揺も紫亜と乗った。

____初めてじゃないけど。

ふと初めての日のことを思い出し、恋い焦がれた。

だが。


駄目だと振り切り、笑顔に戻した。