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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.58 )
日時: 2014/07/28 08:08
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)



「わあ…」

優の城を見て、思わず感嘆の声をもらす。

外には鈴と会うために行って居たものの、なにせ、鈴の家しか見ていないんだから。

雨揺の城よりも、大きく、繊細な創りで綺麗だ。

植物が置いてある庭には、何人かの侍女が始めからそこに、いや、そこが彼女らの居場所だと告げているように思える。

「暁月家の主様、奥方様、ならびにご子息様、ようこそおいでくださいまし」

かなりの歳にありそうな女が現れ、こちらへ、と案内をした。

何度も何度も通路を曲がると、やがて、人だかりができ、その中央には一組の男女が。

部屋の中に入ると、優の父親が出迎えた。

「よくきた」

そして、雨揺の母を名残惜しそうに見ると、男女の隣に座る。

「お母様、何故優の父さまは…」

「時間が経ったら…教えるわ」

雨揺の母はどうしようもない顔をすると、しょうがないと笑った。

雨揺は部屋の隅に座り、男女の方は見なかった。

見たく無かった。

____幸せな優と鈴様なんて。

きっと2人は幸せで。

鈴も_____


幸せだと信じよう。

もし、彼が幸せじゃなかったら、私は彼を疑ったことになる。

大好きな人を疑ったなんて嫌だ。

でも、彼と優が一緒にいるのも嫌だ。

だから、私は、彼と優が一緒にいるのは…嬉しがろう。

そう決めた。