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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.59 )
日時: 2014/07/29 19:17
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)



「幸せそう…」

用意された料理に手をつけながら、2人をみて微笑む。

ふいに、鈴の綺麗な目が雨揺を見つける。

そっと笑い、目を逸らした。

だが、彼の目は動かない。

再び彼を見ると、まだ雨揺を見つめていた。

……もう限界。

私は周りの人に心配をかけないよう、母に外の空気を吸うと言って抜け出した。

初めての自分以外の人の城。

流石によく場所がわからない。

伸びた前髪をよけ、来る時、侍女たちがいた庭を探す。

____あった。



「明るい…な」

月が照っている。

苦しい時には庭に出るに限る。

今までもそうしてきた。

「なんでなんだろう」

忘れられない。

「不思議」

彼を想ってしまう。

「変」

自分が狂う。

「恋って…」

忘れられないのかな。

自分ではなく、彼女を選んだ彼のことは責めてない。

ただ、遅かった。

伝えられなかった。



ねえ。

私の気持ち、分かりますか。

貴方の事が “好きだった” 私の。

いや、貴方の事が “好きな” 私の。

忘れられないこの気持ち、分かるのですか。

何故彼女なのですか。

私を嫌いですか。

何故私じゃ駄目なのですか。

私の悪いところは何ですか。

今からじゃ駄目ですか。

何故私はこんなにも貴方に悩まされなければならないのですか。

私は何故貴方を好きになったのですか。

最初からこうするつもりだったのですか。

なら…どうして…



私に“好きだ”と言ったのですか。