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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.66 )
- 日時: 2014/08/05 21:24
- 名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)
「もう、大丈夫」
静かな庭で雨揺は鈴に抱きしめられながら言った。
「___え」
「ありがとう。これが最後。また、会えたらいいね___」
雨揺はゆっくりと鈴に背を向け歩き出した。
___もう、会えない。
そんなこと分かっている。
鈴には優がいる。
それに_____
「私にも、婚約者がいるって。違う国との関係を深めるために。偶然、唯たちが話してるの、聞いちゃったの」
所詮、私も鈴も道具。
生贄、だ。
「じゃあ____次は、全部捨てる」
___足が止まる。
「次にあったときは、普通の民だから。普通に、また、恋をしよう」
「うん___」
そんなことができたらいいのに。
身分もすてて、家族もすてて…姉のように。
無理だ。と笑う。
そんな勇気はない。
振り返る。
「また…逢おうね」
目をつむった。
涙が零れ落ちないようにするため。
精一杯、
笑った。
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