コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.78 )
日時: 2014/08/15 22:22
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)

「花だ…」

花。そう、花なのだ。

見渡す限り、花、花、花。

「いや…お前、花が好きじゃないのか」

「え…鳥のほうが好きですけど…」

「女子は花が好きときいたが」

「…それは、女子中の女子の話ね」

ほう、と息をつく。

お前の部屋だ、と案内されたのは、花だらけの部屋。

「お前は女子中の女子とやらではないのか」

「…それは聞くな」

彼を振り切り、そういえば、と続ける。

「私の名前、一回もよんでくれないのね」

「呼んでほし___」

「それはない」

とどめを突き刺す。

「俺の名前もではないか」

「それは知らないから」

「じゃあ、教え___」

「知らなくていいから」

にっこりと微笑む。

てめぇなんて、てめぇで充分だ。

「ほんと?」

今までと違う雰囲気。

雨揺は驚き、彼の方を見た。

「ほんと…って」

「呼び方困らないんだ?」

「は…」

「俺達、これから___」

耳元でささやかれた言葉。

雨揺は、負けた、と思った。