コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.80 )
日時: 2014/08/16 18:29
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)


「ねえ、少し聞いてもいい?」

2人きりの部屋で、隣に座っているであろう彼に話しかける。

「私のこと、好き?」

「嫌い」

「だよね…」

私も貴方のことは嫌い、と続ける。

「どうすればいいかな」

「なにが」

「私、好きな人がいるから」

「好きな…人?」

「うん…小さい頃から一緒にいて。仲がいいの」

頭にいつも浮かぶ人を想像する。

「俺も…だった」

彼は鞠が言っていた女性を指しているのだろう。

「寂しい?」

「…別に」

「嘘つき」

雨揺は少し悲しそうに微笑んだ。

そして、彼の肩を抱き寄せた。

「大丈夫…私が居てあげる」

「雨揺…」

びっくりしたような顔をして、それから嬉しそうな顔をして、彼女は言った。

「初めて名前、読んでくれたね…」

彼は少し顔を赤らめ、びっくりして起き上がる。

「祐季…様」

それを付け足すと、彼は不機嫌そうにだが、に笑った。