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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.86 )
日時: 2014/08/19 20:17
名前: もこもこ (ID: mMdVn9to)



「雨揺さま…大丈夫でございますか?」

「鞠…」

彼女の顔を見て、少し安心する。

「祐季さま…は?」

「先程、雨揺さまがお倒れになってから、不安げな表情でしたが出発なさいました」

「どこ…に?」

「雨揺さまのご実家に」

____頭が痛い。

「それは…本当?」

「ええ…本当にございます」

母と父の所へ。

…唯と紫亜の所へ。

___姉との思い出の場所へ。

「やめてっ!彼を戻して!」

鞠に縋り付き、泣き叫ぶ。

彼には触れて欲しくない。

姉のことに。

悪い予感ばかりだ。

何故自分はこんなにも姉との思い出を守ろうとしてるのか。

全くわからない。

「雨揺様っ!安心なさってください!」

鞠が必死で叫ぶ。

「祐季を…祐季を、とめ___」

雨揺はそこで意識を手放した。