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Re: 海と空〜短編集〜 (なんか色々募集中)参照300突破感謝!! ( No.44 )
日時: 2015/01/10 18:36
名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)

「好きです。私は、あなたのことがずっと好きだった」
どこかの少女漫画のような、ド派手な恋なんて望んでいない。彼に会って、一緒に笑って過ごす。そんな、ごく普通の恋でいい。
だから、それくらい叶えてよ神様。

「……うそ……でしょ……?」
手の甲を口元に添えて、彼は顔を赤くする。恥ずかしがる彼なんて珍しいというか、初めて見た。
「嘘じゃないの。本当に、好きなんだよ」
声は震えていないかな。上手く笑えているかな。ちゃんと、本当の気持ちを彼に……伝えられているかなぁ。

「……い、いつから……そんなこと……」
彼は目を逸らしながらもそんなことを聞いてきた。顔は真っ赤なままで、それさえも愛しい。
「わかんないけど、多分一目惚れかな?」
私がそう答えると、彼はよく「恥ずかしげもなく言えるな……」とさらに頬を赤く染める。耳まで真っ赤だ。
「へへ、真っ赤だね」
「うっせ」
彼はふっと顔を背けた。そんなことしたって、耳まで赤くしたら変わらないじゃないかなんて。言ったら多分怒るかなぁ。
そのまま、しばらくの沈黙が続く。気まずいというか、心地よいというか、よくわからない空気だ。
このままじゃ、埒が明かない。私は一度深呼吸をして呼吸を整える。
そして、心の奥底から引っ張り出した思いを吐き出した。

「好きです。夏しか会えないけど、ずっと好きでいていいですか?」

迷惑かけてばっかりで、ドジで、ヘタレで、わがままで。
そんな私が、あなたを好きになりました。


あなたはそれを、許してくれますか?


「……ったりめーだろっ!来年も来るから、待ってろよな」
くしゃっと、彼は私の頭を撫でる。それが嬉しくて嬉しくて、私は今までで一番になるくらいの笑顔になった。
「女の子をあんまり待たせちゃダメだよ?絶対来てね?」
「おう。絶対だ、約束する」
小指と小指が、きゅっと結ばれる。
それは、私と彼を結ぶ大切な約束だ。

私は、今日も明日も思い浮かべるだろう。
雨上がりの恋心のこと。大好きな、彼のことを。




【たまに書くあとがき】
長すぎでしたね、すいません汗
恋って難しいですよね。恋したことないけどさ☆((
次回からちょっと更新遅くなるかもですが、それでも見てくれると嬉しくいです!