〈プロローグ〉文化祭まで、あと一週間。最後の頼みは−合唱部。音楽室の中からは、澄んだ歌声が聞こえる。「合唱部って、歌を歌う部だよな?」一人ぐらい、俺達に協力してくれる奴もいるだろう。すーはーと深呼吸をして、ドアノブをしっかり握って、ドアを開けた。−そして、まだ真っ白なスコアも、そっと開かれた。