コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 活動2 奇人たちの同好会 ( No.5 )
- 日時: 2014/08/02 18:43
- 名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)
「はじめまして、赤塚一義君」
彼女は、一義の顔を見て微笑むと
一義より先に自己紹介をした。
「工業部の二年生にして成績はぶっちぎりの最下位、
趣味は発明と釣り、将来の夢は発明家、
好きな食べ物はラーメンとアイスクリーム、嫌いな食べ物は
にんじんとピーマンと玉ねぎとレバー、
好きな野球チームは読売ジャイアンツ、
平均睡眠時間は七時間、
中の人の主な代表作は……」
「待ってよ、初対面だよね
なんでそんなにオレのこと知ってるの?」
一義が少し青ざめる。
「あ、自己紹介がまだだったね
私は美術部二年生のキャロル・ボイド、
イングランドはニューキャッスル出身、
享年19歳だよ」
そう言って、キャロル(CV:花澤香菜さん)は
笑顔を見せた。
「えっ、享年って……」
一義が青ざめる。
「あぁキャロル、また来てたんだね」
「うん、こんにちは絹恵」
絹恵がキャロルと会話をする。
「びっくりしただろ、幽霊部員ってのは彼女のことさ」
元治が笑う。
「キャロルは三ヶ月前にここに入部したんだけど
その次の日に車に轢かれて死んじゃったんだ、
でも彼女の魂はここにあり続けているってわけ」
絹恵が解説を入れる。
「うん、私ここでたくさん友達を作りたかったんだけど
死んじゃったから……
まだ友達もいないのに先立つのは嫌だったんだ
迷惑かな?」
寂しそうな表情で一義に語りかける。
「何言ってんだよキャロルちゃん、来るもの拒まず、
みんな仲良く、それがここのモットーだぜ」
元治が笑顔を見せた。
「そうだよ、私達いつだってキャロルと一緒だよ」
絹恵が笑顔を見せる。
一義は少しためらいながらもキャロルに笑顔を見せた。
「分かったよ、よろしくなキャロル」
「ありがとうね、みんな」
キャロルが笑顔を見せた。
一同が暖かい笑いに包まれる。
「うるせぇんだよお前ら!
これだから三次元の連中はクズなんだ」
一人の男が一義たちを罵倒した。
「静かにしねぇか、虫けらども」
そう言うと、男は部屋の奥の学習机に座り
漫画を描き始めた。
部室内が気まずい雰囲気に包まれる。
「あいつは美術部二年生、19歳の
三島家康ってらしいんだ」
元治が説明する。
「ふふっ」
すると、絹恵が笑い出した。
「一義君、あいつには関わらない方がいいよ
なんか少女漫画ばっかり読んでるし
漫画のキャラクターにしか興味がないんだって、アハハハ」
元治も続く。
「しかもキャラクターを二次元とか呼んでるんだぜ、
どうかしてるよな、アハハハ」
キャロルが笑いながら擁護する。
「ちょっと二人とも、ダメだよ笑っちゃ
でも家康君なんかと同じクラスだったのは
最悪だったけどね、アハハハ」
元治たちが笑うなか、近くに家康(CV:杉田智和さん)が
怒り狂った表情で歩いてきた。
「てめーら、いい加減にしろよ……」
「待てよ、みんなだって悪気があったわけじゃなくて……」
一義がフォローを入れる。
しかし次の瞬間、一義は笑い出してしまった。
「でもやっぱり二次元とかありえないよ、アハハハ」
すると次の瞬間、一義は家康にぶん殴られた。