コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 活動4 ギャンブル狂時代 ( No.13 )
- 日時: 2014/08/08 15:34
- 名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)
「おっかしーな、当たってないぞ」
新聞を睨みながら一義が苦虫を
噛み潰したような顔をする。
「どうしたの?
凄い真剣な表情してるね」
小百合が遠くで一義を指差している。
「こないだ買った宝くじの結果が出てるのさ、
ありゃ外れだろうけど」
元治が笑った。
「アハハ、宝くじなんて当たるわけないじゃん
そんなのに金を使うとかバカだよね」
小百合が笑う。
「なんだと?」
一義が小百合に歩み寄る。
「楽してお金を稼ごうとするその考え方が
不健全極まりないってこと」
小百合が反論する。
「いいじゃねぇか、夢を少しは追いかけたって」
一義が声を荒げる。
「男の夢はいつだってくだらないのよ、
油田当てるとか魔法使いになるとか
ハーレム生活したいとか世界征服したいとか」
「それは全部この作者の夢じゃねぇか!
俺の夢はな、世界一の発明家だ!」
「うっ、くだらない……」
小百合がドン引きする。
「ギャンブルの何が不健全だ?」
おっさんが少しイラつきながら部室に入ってきた。
「うわっ、バーボン臭い……
また飲んできたのか?」
元治がおっさんの顔を見て鼻をつまむ。
「いいかお嬢ちゃん、不健全ってのはなぁ
・茶髪、男の長髪、腰パン
・幼女の出ている漫画が好き
・サッカーのときだけバカ騒ぎする
・まだ永遠の17歳とか言ってる(実年齢は3x歳)
こういうのを言うんだよ」
おっさんが怒鳴り散らす。
「じゃあオレも不健全か!」
家康がおっさんに飛びついてきた。
たった今まで小学生の女の子が主役の漫画を
読んでいたからだ。
「お前は存在が不健全だ」
おっさんが家康に言い放つ。
「ちきしょー、そりゃあんまりだ」
家康が泣きながら部室を飛び出した。
自爆だった。
ギャンブルは健全か不健全か、
おっさん&一義と小百合の口論は続く。
遠くでそれを眺めていた絹恵とキャロル。
「ねぇ、キャロルはギャンブルは不健全だと思う?」
絹恵がキャロルに尋ねる。
「不健全とは思わないけど、つまらないとは思う
だって私、結果分かるもん」
「えっ!」
絹恵が驚く。
「ギャンブルの結果が分かる程度の能力は持ってるから……
死んだときにいろいろ能力が備わっちゃったんだ」
キャロルが笑う。
その日の夜、おっさんは愛車のいすゞ・ベレット(日本の
自動車メーカーのいすゞが生産していたセダン)を
飛ばしていた。
助手席には一人の男がいた。
「ハハハ、そんなことがあったのか?
まぁギャンブルは健全じゃあないよな」
男の正体は米村旭、35歳(CV:平田広明さん)
いつもは駅員として働く
おっさんの古くからのギャンブル仲間だった。