コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 活動4 ギャンブル狂時代 ( No.17 )
- 日時: 2014/08/11 00:11
- 名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
「いいですか、そんな麻雀ぐらいで
死ぬ人なんて聞いたことがありません、
だから大丈夫ですよ」
一義が旭を必死になだめる。
「でもさ、やっぱり怖いんだよ」
旭はいまだ震えている。
すると、外をカラスの大群が
飛んでいった。
「うわぁ、怖い!」
大群を見た旭が腰を抜かす。
「何が怖いんだ?」
おっさんが尋ねる。
「カラスは魔女の化身だって言うだろ、
オレをスープの材料にしようとしているんだよ」
「そんなの信じてるの?
第一魔女なんているわけないじゃん」
小百合が少しイラつく。
すると、部室のドアが開いた。
「浅岡陽子がいる限り、この世の悪は栄えない!」
声の主は陽子だった。
「オレの命を狙いに来たんだな!」
旭が余計に塞ぎこむ。
「なんだ、この男は?」
陽子がキャロルに尋ねる。
「なんでも、たかが麻雀で死ぬんだってよ」
「なんだと、きみのためなら死ねるとは聞いたことあったが
麻雀のためなら死ねるということか、
凄い愛じゃないか、感動した」
陽子が朝日の肩をたたく。
「お前の麻雀への恋は素晴らしい、
天国でも麻雀を見守っているがいいぞ」
そう言って、陽子はポケットから
カッターナイフを差し出した。
「やっぱり殺しに来たな……」
旭はもうおかしくなりそうだった。
「ほら、ドーナツでも食べて落ち着きましょうよ」
絹恵がドーナツを差し出す。
「毒が入ってるんだろ」
旭は頑なにドーナツを拒む。
「どうしようもない妄想ね、
もう放っといたほうがいいかも」
小百合が見放そうとした。
「そうだな、それがいいかも」
おっさんも同意した。
「そもそもよ、あれだけ死ぬ死ぬって言ってるやつが
死ぬことはねぇんだよ、小説的に」
「確かに……」
元治が同意した。
「いや、本気で死にそうって思ってる人の前で
よくそんなことが言えるな、お前らは」
一義が一同に反論した。
すると、怯える旭の横にキャロルが座りだした。
「すいません、そんなに死ぬのは嫌ですか?」
キャロルが旭に尋ねた。
「そりゃそうさ、死んだら何もかも終わりだからな」
旭が呟いた。
「実は私、もう死んでいるんです」
キャロルが微笑んだ。
「ほら、足首の下がないでしょ?」
確かに、キャロルの足元はなかった。
「本当だ!
もう4話ぐらいなのに全然気づかなかった」
小百合たちが驚きの声を上げた。
「それに、死んだらもう終わりだなんて
考えていませんか?」
キャロルが優しく旭に問いかける。
「でも私はこうやってここにいるんだし
死んだってたいした問題じゃないんですよ」
「そ、そうかい……」
旭の表情が少し緩んだ。