コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 活動7 絶望のチョコレート工場 ( No.32 )
- 日時: 2014/08/25 00:50
- 名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)
「すごいじゃん、あの謎の多い
ペンスキー製菓の工場見学なんて
めったにできないぞ」
元治が興奮して小百合に話す。
「そんなにすごいのか?
そこの工場って」
一義は目を点にしている。
「そりゃすごいよ、これ見てよ」
キャロルが部室に置かれていた
週刊誌を見せる。
「いまや世界シェア一位を誇るアメリカは
シカゴに本社を構える
製菓メーカー、ペンスキー社は社内が完全非公開で
有名な企業である
そのペンスキー社が異例の工場見学の権利が当たる
チケットを製品に同封した
そのチケットを手にしたものは
関東地方に新設された工場を
見学できるものである
さらにそのチケットのすごいところは
当選者の友人や家族など様々な人間を
招待できるという」
一義が記事を読み上げる。
「すごいでしょ、あんたは誘わないけど」
小百合が一義にいたずらに笑う。
「ふざけんな、オレだって行きたいよ」
一義が顔を真っ赤にする。
翌日、一義たち同好会の一同は
電車を乗り継いで工場へと到着した。
「うわっ、すごく大きい」
絹恵が工場の大きさに驚嘆する。
「フェンウェイ・パーク(アメリカにある
野球場)三個分はあるな」
おっさんが工場を見渡す。
「いや、それって分かりにくいから
普通東京ドーム何個分とかだろ
てか東京ドームって何だよ?」
一義がおっさんにツッコむ。
(東京ドームが完成したのは1988年)
入り口へと歩いていると、一義たちは米兵のような
屈強な警備員にアサルトライフルを突きつけられた。
「今から工場長が参られます、
ここでお待ちを」
すると突然、軽快な音楽とともに
神輿を担いだ男たちが出てきた。
「ようこそ皆様、ペンスキー製菓関東工場へ」
神輿の上に乗った女が叫ぶ。
ピンク色の髪の毛に食品工場で
着られている白い作業着を着た
おそらく20代と思しきその女は
キセルをくわえて登場した。
それよりも異様なのは、その神輿を担いでいる男だった。
全員がブリーフ姿にボールギャグ(猿ぐつわの一種)を
かまされていて、満足に声も出せそうになかった。
「本日はようこそ、私が工場長にしてペンスキー製菓
社長のバートリ・ペンスキーです」
バートリ(CV:豊口めぐみさん)と名乗る女が
小百合と挨拶した。
「この人たちはどうしたんです?」
キャロルがバートリの横に立つブリーフの
男のことを尋ねる。
「彼は我が社の社員達です、
彼らは非常に優秀な社員達ですよ」
バートリが笑う。
「おい、ここ完全にやばいよな
社員の人の目が死んでるぞ」
一義が心の中で焦りを見せる。