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Re: 能力少女 ( No.2 )
日時: 2015/10/12 16:46
名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)

 「まさか・・・・・・彼女さんでもできたの? こんな玲に?」

 ユリは、玲の様子を見ることにして、何も気付いていないかのように、茶化すようにそういった。

「あっ・・・そっ、そうなんだよ! というかこんな玲とかひどくない!?
そして今はその女の子にちょっとお手洗いに行って来るから
少し待っててって言われたから待ってるんだよ」

 玲は、戸惑ったような、ごまかすようなそぶりでそう答えた。
 しかし、さっきよりも口調がだんだん早くなって、声が小さくなって
だいぶ焦っているように見えた。

   コレはなんか、様子がおかしいぞ・・・・・?
  彼女がいたにしたって、別に小声で話す必要なんてないし、
  それに私にとっては、どーでもいい事だし。
  なんか面倒な事になるうちにとっとと確信に突くとするか?
  うん。そうしよう。

 そしてユリは決定的に玲が指摘して欲しくないであろう点を指摘した。

「ねえ、何でそんなに慌てているの? あとその服、出かけるとき
そんな格好してなかったよね?」

 玲はユリの予想どおり、玲は暗い顔を一瞬見せた。それから気を
取り直すように「大丈夫大丈夫」とつぶやいてからこう答えた。

「あ、うう、そっそれは・・・・・・ちょちょっとね彼女がね
独占欲? というものが強くてね、自分以外の女の人と
しゃっべてるだけで怒っちゃうような人だから・・・・・・見られたりすると
面倒な事になっちゃうからだよ。服はさっき飲み物という名の
イチゴミルクを服にこぼしちゃってそれで彼女がいい機会だからって
買ってくれて・・・・・・という事です・・・・・・はい」

 玲は、すごいおどおどしたような口調だった。が、
本人はそんな気はまったくなく、とても流暢に話したつもりだった。
 ユリに説明し終わった玲はとってもいい笑顔になった。

   こいつ・・・・・・わっかりやすーー!! ヤベー超面白れー。
  何なのこれ、凄く自分嘘ついていますって言ってるじゃん!!
  (↑ これを思っているときの表情は無表情)
  何なのこれって、あ、あれかな・・・・・・こいつの彼女
  というか彼女さんはほんとにいたんだ。なんか意外。
  認めたくはないけど、どう見ても玲に“手を振ってる”ようにしか
  見えない。一応聞いてみるか。

「ねえ」

「何?」

「あの人が玲の彼女さん?」

「え・・・・・・?」

「ほら、あの人」

 ユリは指でその“歩きながら手を振っている人”を指した。
 すると玲の顔がさらに血の気がひいたように真っ青になり、そして
大声でユリに言った。

「ッチ!! ユリ! っ早く逃げろ!!」

「え?」



 その瞬間



手を振って歩いていていた女の人は



ニタァと笑みを浮かべながら

「「!!」」

いきなりユリと玲のほうへ



走ってきた。



 そして




その女の人が



ユリめがけて

「っ!!」

つっこんできて

「ユリ!!」

ユリは



近くにあったビルの壁に



抵抗する事も何も出来ないまま



めり込んでいった。