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Re: 能力少女 ( No.3 )
日時: 2015/10/12 20:53
名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)

  一瞬だった。本当に一瞬。なのにメッチャ長く感じられた。
 不思議。だけど、何が起こったのかわからなかった。
 けど、これだけはいえる。この女の人、超! 力がスゲー!! 
 ということ。だって、現実ではありえないし感じの力だし、
 まだ手ぇ離してくれないし超いろんなところ痛いし、
 しかもこの女の人頭を掴んでくれているから宙吊りみたいなことに
 なってるし、あーどうしよう。離してほしい。よし! 言うか!

 そして、ユリは恐る恐る言った。

「あ、あのう・・・・・・」

 女の人は小さな声で、『あ、まだ死んでなかったんだ。残念』
と言ってから

「ん? 何・・・・・・?」

 と答えた。一応話は聞いてくれるようだ。

「手ぇ取ってくれません? 頭蓋骨あたりがみしみしいってるし、
何よりわたし、人に頭とか触られるの苦手なんで・・・・・・」

「あっそうなんだ、じゃあ」「これででいいかな?」

 女の人はユリから手を離してくれた。しかし、離した瞬間に、
ユリの鳩尾めがけてキックをおみまいした。

「ぐッッッッ」

 ユリは、体をくの字に曲げ血を口から吐き出しながら
地面に落ち、体を丸める。

   痛ッうぇそういう意味じゃなかったんだけどな・・・・・・?
  ヤバイ! 意識が・・・・・・って言うか! 玲は?
  あそこにいたはずだよね。もしかして、逃げた?
  いや・・・・・・違・・・う・・・?あそこに・・・・・・い・・・・・・る・・・・・・?

 そして、そこでユリは眼を閉じた。


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  あー痛い。なんで鳩尾にむけて蹴るのかなぁ!
 もー嫌起きたくない・・・・・・。そー言えば、玲は? 確かあそこに

 気を取り戻したユリはまだ声を出せるほどに回復してないので
心の中で毒づいていた。そして、ある方向を見る。気を失う前に
玲らしき姿を見つけた方角を。
 
「っ!!」
 
 そして、ユリは玲の姿を確認した。しかし、その見つけた玲にはおかしな点が1つあった。

  あれ? あれは玲の姿だよね。倒れてる。傷も見える。
 だけど、なんであいつ血が出ていないの? それも1滴も。
 それなのに、あいつは倒れたままで、指先一つ動かしていない。
 おかしい。早くなんでか確認したい。でも、ケガ・・・・・・治ったか?
 治ってたら痛くねーよな。うん。なんでだろ? あ、もしかして
 あれか! “わざと治してなかったか”か? あっ正解だ。
 よし! 緊急事態だし、あの女の人まだいるし、やっちゃうか!!
 

「ッシ」

 その瞬間、全ての時が『止まった』。

  よし、止まったな。それでは行きましょう!
 まず、能力の解除をして、傷を治す。治ったら、
 ビルの時を少し戻してビルを直す。そして・・・・・・。

 ユリは玲が倒れているところに行った。そして、玲を見下ろす。
 
「にしても何なんだよこれ、ズタズタじゃん。でも、血は出てない。
もしかしてこれ、なんかの作り物か?
じゃなきゃ説明がつかないし・・・・・・でも、こんな作り物、
見たことが無い、うぅぅ・・・・・・まあこれも治したほうがいいよね」

 そしてユリはおそるおそる傷を治す能力を使ってみる。
 するとだんだん玲の体の傷はなくなっていった。

「うわ、治った。」

 ユリはそう驚いた顔をした。そのあとに悲しいような顔をしながら
言った。

「ゴメンね・・・・・・」

  さっき私に起こったこと、こいつに起こったことその記憶をけした。
 あと、あの女の人もがんばってどこにいるのか探し出して同様に、
 その記憶を消した。
  そして、わたしの都合がいいように2人の記憶を書き換えた。