コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 君といた時間...*+。 ( No.6 )
日時: 2014/08/07 13:00
名前: 花楠 (ID: yWcc0z5O)


*Episode2*

「お昼だー!!!!」

「彩緒ってよく食べるよねー。小さい割には」

私の目の前にいる美少女が目を細める。

「小さいは余計だよっ。梨奈の言葉、凶器だよー」

「そうかな??」

首をかしげて不思議そうな顔をしている。

可愛いなぁー。

いつも思う。

水谷梨奈は、私の信頼できる大好きな親友。

すっごく話が合って、一緒にいると安心できる。

そんな梨奈はとてつもなく美少女。

そして、顔がいいだけでなく成績はつねに上位。

さらには、運動神経バツグン!!

そんな完璧な子と友だちだなんて...世の中何が起こるか分かんない。

ホント奇跡だよなー、うん。

「彩緒。さっきから何か動き気持ち悪いよ」

って、親友にそれはないでしょー!?

梨奈はすっごく美人なのに、かなりサッパリした性格。

たまにサッパリすぎてビックリするけど...

「それは可哀想だよ〜。少し変だったけど...」

横からのんびりとした声が、フォローになってないフォロー。

「亜朱花、彩緒にはハッキリと言わなきゃ」

「えぇー、まぁ彩緒ちゃんタフだから。うん、ハッキリ言うねっ」

と...このズレた感覚の持ち主が柏木亜朱花。

私のもう1人の親友。

「彩緒ちゃん、さっきからナメクジみたいな動きしてるよ」

って、どういう動き!?

この通り、亜朱花はドがつく天然。

「ナメクジの動きはないよー。さすがに私でも」

「うん。ナメクジはないわ」

「ナメクジの動きって...ねぇ...」

「気持ち悪すぎでしょ」

私たち2人に色々言われ、不満そうな亜朱花。

「だってー、梨奈ちゃんがハッキリ言えって言うから...ナメクジみたいだったんだもん」

必死で色々言ってる。

「彩緒がナメクジ?そこは、ゴキブリでしょー」

「あぁ!!確かにっ。動き早いもんね〜」

って、おいおいおい。

私、ゴキブリですか!?

なぜ人にならない!?

アタフタしていると

「その動きっ!そっくりだよー」

2人は大笑いし始めた。

駄目だ...これじゃ当分収まりそうにないな...

諦めて1人で黙々とお弁当を食べていると

「おーい、狐弓ー」

小波戸くんが向こうから歩いてきた。

「え、何?何にツボってんの?」

2人を見て、不思議そうにたずねる。

「ううん。何でもないよー」

さすがに小波戸くんにゴキブリは言いたくないよ...

「あんね、彩緒の動きがゴキブリみたいで」

こらーーー、梨奈ーーー!!

普通それ言わないでしょー。

「あー分かるわー」

小波戸くんまで爆笑し始めた。

ヒィヒィ言いながらお腹を押さえている。

ったく...3人そろってヒドイなぁ。

「で、何か用?」

笑い転げている小波戸くんに冷たい視線を投げかける。

「あ、ああ。今日、桜木祭実行委員の集まりあるって」

「うん。了解」

「んじゃ、よろしくな〜」

肩を小刻みに震わせながら戻っていく。

あれ、絶対まだ笑ってんな。

「お疲れ。がんばってね」

なんとか笑いが収まったらしく、梨奈が手をひらひら振っている。

「うん。ありがと。今日は先帰ってていいよー」

「はいはーい」

この時私は、この集まりであんな事になるなんて思ってもみなかった。