コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 恋涙燦燦~LoveTear~ ( No.10 )
日時: 2014/09/13 22:25
名前: 峰川紗悠 (ID: EHK9H4Vk)

段々とこのクラスの人が教室に集まる。
この人たちと一年過ごすのか〜
なんて思っていたら、
ドサッ
私の前の席に誰かが座った。
学ラン、男子だ。
確か席順は出席番号順……私は「た」で18番だから前の人は17番かぁ
名字は「く」かな「こ」かな。もしかしたら「た」も?
思い思いに想像してたら気になってたまらなくなった。
そして思い切って話しかけてみた。
「あの〜よろしくね〜17番の人〜」
少し体を前に倒し呼びかけると17番の彼は不意をつかれたのか体全体でビクッとする。
一間空けて17番の彼はこちらを振り向いた。
「あ、あぁ、よろしくな」
彼の顔はとても整っていた。まるで読者モデルのように。
「かっこいい」とか「クール」が似合いそうな男子。
て……
「…………」
何故かこちらを凝視してずっと黙っている。
特に私の胸元をみて。
<わ、私…そんなに胸大きくは……>
段々恥ずかしくなって体温があがっていく。
微動だにしない二人。蛇(彼)ににらまれた蛙(私)
「あのさ」
咬みつい……口を開いたのは彼だった。
「おまえ出席番号間違えてない?俺『駒沢』の『こま』なんだけど俺よりひとつ下じゃない?」

Re: 恋涙燦燦~LoveTear~ ( No.11 )
日時: 2014/09/13 23:50
名前: 峰川紗悠 (ID: EHK9H4Vk)

出席番号?まあすらっと見ただけだから分からないけど私「た」だし「こ」より後のはず。
「なんで?」
私は理解できず首を傾げる。
「なんでって、お前の名前『コトリアソビ』だろ?」

ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク チーーン

まさにそのような間だった。
脳内で色々な情報が右往左往する。
バラバラに。それはそれは鮮やかに。
それから脳内を整理して、大きく深呼吸をして答える。
「あのね。この『小鳥遊』って『たかなし』って読むんだよ?」

ポク ポク ポ(ry チーーン

彼の口は半開きのまま閉じない。

「え、でも小鳥が遊ぶで……」
「たかなし なの」
「え……」

ポク ポ(ry チーーン

まぁ、名字間違えられるのはいつものことだし慣れてるけどね。
でもここまで聞いてくる人は初めてかな。
「えと、たかなしさん?下は?」
「涼架。涼しく架けるで、すずかだよ」
「す……ず……か……」
彼は一文字一文字噛みしめるように呟いていた。
「たかなしすずか……」
なんとも真剣な表情だった。