コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 恋涙燦燦 [豆知識公 ( No.137 )
日時: 2014/10/11 10:57
名前: *紗悠* (ID: lmEZUI7z)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=38076

でも、付き合えないことには変わりない。
「ご、ごめんなさい……付き合えません……」
出したくもないか細い声を出した。

これでいいんだ。

気持ちを貰い、きちんと応える。

これで……

そして一礼してその場を去ろうとすると。
ガシッ!
「……!」
いきなり左腕を掴まれた。
しかも振り払おうとさせようともさせないくらい強く。
素肌を掴む手のひらがとても熱気を帯びている。

「駄目……なんですか……?」

これは柴岡くんの声なんだろうか
本気でそう思った。
声色がついさっきと随分違う。
低く、暗く、どこか狂気染みていて怖い。

「え……?」


「俺とは付き合えないんですか!!?」


彼の狂気の塊が叫びとなって私に飛び込んできた。

Re: 恋涙燦燦 {狂気の告 ( No.138 )
日時: 2014/10/11 23:24
名前: *紗悠* (ID: lmEZUI7z)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

突然声を張り上げる彼。
耳にキーンと響く。
声に驚き振り向くと更に顔をみて驚いた。

目が違う。

そんな怪奇的なわけでなく、最初の純粋そうな瞳とは打って変わっている。
血走っているように見開き力が強くこもっている。

「どーして付き合えないんですか!?
 彼氏とかもいないんでしょう!?周りに聞いて回ったから分かります」
「で、でも……」
迫力に完全におびえのけぞる私。
「好きな人でもいるんですか!?
 俺よりも魅力のある!?」
「いや、いませんけ……」

「じゃあいいじゃないですか!?
 彼氏も好きな人もいないのになんで断るんだよ、なあ!?」

怖い。

やっと体全体が気持ちに追いついた。
怖いとここまで人に対して思ったのは初めてだ。
この執念。そして、次第に乱暴になっていく口調、


どうしてこんな人がモテるんだ。


本気でそう思ってしまった。