コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋涙*@参照5000だに ( No.371 )
- 日時: 2015/01/11 22:46
- 名前: *紗悠*(鎖遊) (ID: xStpW3P0)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
6.「偽善 ~Hypocricy~」(なんて読むのかな?)
◆ ◆ ◆
『私は、湊くんが好きなの』
「うん。頑張れ!」
時が進む。
『彼氏、湊君です……』
「そっか……」
歯車が加速する
『ねぇ、遥美ちゃんは湊君のことが好きなの?』
「う、ううん。もし好きでも涼架の幸せは壊したくない」
『ふぅん』
更に速く
『本当に湊君のこと好きじゃないの?』
「……もしそうだったら?」
『ふふっ、好きなんだ。私も一緒大好き。』
「……」
キリキリキリキリ……
「何……?何が言いたいの?」
歯車が、無数の歯車が私たち2人を取り囲む。
丸い部屋に、涼架 と 私 2人きり。
立ち向かい合う私たちを隔てるものは何もない。
でも見えない壁があるような雰囲気を私と涼架の距離が物語っている。
金の歯車は私の周囲を隅々まで埋め尽くしている。
一つ一つが綺麗に噛み合い廻っている。
小さい歯車はキリキリと。
大きな歯車はガコンガコンと。
- Re: 恋涙*@偽善 ~Hypocricy~ ( No.372 )
- 日時: 2015/01/15 17:48
- 名前: *紗悠*(鎖遊) (ID: xStpW3P0)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
『ふふふ……』
「涼架?」
ガコンガコンガコンガコン……
『少し面白くてね。それで、思いは伝えないの?』
「な、んな訳ないじゃんーだって……」
『《親友の恋人》だから?』
「……」
『そっか。そっかそっか』
ガコン……ガ……
歯車が一斉に止まる。
『それじゃあ、伝えるつもりはないみたいだね』
そして逆向きに回り出す。
『そんなんだと』
「え……」
次第に加速する歯車。
そしてなぜか涼架の横には駒沢くんの姿が。
その顔は何も描かれてないように蒼白だ。
- Re: 恋涙*@偽善 ~Hypocricy~ ( No.373 )
- 日時: 2015/01/17 21:49
- 名前: *紗悠*(鎖遊) (ID: xStpW3P0)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
『そんな逃げてばっかりだと……』
ギュイイイイン!
『思いを伝えることなんて絶対にできないね』
ギイイイイィイイィイィィイインンンンン!!!
異様なほどに高く響く歯車。
鼓膜を痛いほど刺激してくる。
自分を締め上げる鎖を更に締めるように。
罪人の私を戒めるように。
『モ 、ア タ ケダ ♪』
キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!!!!!!!!
「…………!!!」
◆ ◆ ◆