コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: えっ、今日から私も魔法使い!?【募集あり】 ( No.121 )
- 日時: 2014/12/13 23:11
- 名前: 雪兎 (ID: gDKdLmL6)
第三十三話・前編 <対抗戦編>
ジークは、ライムと対峙していた。
「悪いな。あんた達が俺らを逃がさねえつもりなら、こっちも覚悟を決める必要がある」
そういってライムは、フィリア___瀞竜の方をちらりと見た。
瀞竜はというと、まるで興味をなくしたかのように町の方を眺めていた。
そうだ。俺はこいつと話さなければならない。フィルを返すように言わなければ。
ジークは、いつものように口の端に笑いを浮かべて言った。
「ああ、こっちもテメェらみたいなのがいると邪魔なんだよ。…だからさ…」
ジークは鎌を巨大化させ、飛び出しながら叫んだ。
「ちょっと気ィ失っててもらうぜ、転校生さんよぉッ!!」
「ッ!」
ライムはすぐさま反応し、杖で攻撃を受け止めた。
「勘弁してくれよ、こっちは回復専門だっつぅの…っ!」
そうぼやきながらも大鎌を跳ね返すと、くるりと回転して距離をとった。
へえ、やるじゃん。…じゃあ、コレは通用するか?
ジークは腕を大きく薙ぎ、炎をライムに叩きつけた。
「ちっ、炎属性か…!」
その呟きが聞こえた後、ライムは炎に包まれた。
やったか?……いや、そうヤワな相手でもなかったか。
ジークの予想通り、ライムは無傷だった。彼の周りに黒い魔法のオーラが漂っている。
「闇属性魔法か、いかにも悪役って感じだなァ。」
ジークが挑発すると、ライムは顔をゆがめた。乗ったか?
「来いよ。悪役は悪役らしく、俺に倒されてろよっ!」
「言われなくても倒してやる、このゲス野郎ッ!」
へへへっ、こりゃ相当頭にきてるな。久々に楽しめそうだぜっ。
大鎌を構えなおし、両者の足が地面を蹴ったその時。
「___ええいっ、うるさいわ、人間の餓鬼共ッ!!」
……きれいなソプラノボイスが、凛と屋上に響き渡った。
次回、第三十三話・後編。お楽しみに。
今回も短いです、すみません!((汗