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えっ、今日から私も魔法使い!?【参照2000突破感謝!!】 ( No.209 )
日時: 2015/07/26 23:38
名前: 雪兎 (ID: VIeeob9j)

第八十話 <何でもアリな体育祭編>

その悲劇は、第三種目・玉入れの時に起こった。


               ☆


玉入れは、———そう、会長ののんびりとした、いつものアナウンスで始まった。


事件が起きたのは、玉入れが終盤に差し掛かった頃だった。

とある女生徒の魔法が、暴走したのである。

彼女の魔法属性は、光。原因は、風属性魔法で玉を入れようとした生徒がコントロールに失敗、彼女に向けて大量に飛ばしてしまったことから始まる。

身の危険を感じた彼女の体は、本能的に魔法を発動。不幸にもそれは、赤チーム全員が見つめているであろう、玉入れのカゴ付近で起こった。


光の断続的な点滅。それを見た生徒たちはショックで気絶。症状が比較的軽かったのと、生徒たちが魔法に対して一般人よりも慣れていた事で、大事には至らなかったけど。


当然、あれだけの強さを誇った赤チームでも、これ以上競技を続けるなんて不可能…なわけで。ハイ。




ということで☆


緑チームと得点が高かった白チームで、決勝戦をやりましょう〜♪






………っておおおおおおい!


マジなんですか会長!

いや分かるよ?黄チームと白チームじゃ、うち等のほうが得点高い。ここまで盛り上がったのは近年稀だし、最後まで続けたいっていうのもね!?


てかなんで、ジークだけケロッとしてんの!あんだけフラッシュ浴びてたにも関わらず、化けもんかあいつは…。(関係ないです、ごめんなさい。)



……と、私も思ってたんだけど。


実は、事件を引き起こしてしまった女生徒、赤チームの生徒から、メッセージがあったらしいんだ。


『私たちの代わりに。僕たちの分まで。みんなには、体育祭を最後まで楽しんでほしい。』ってね。


親御さんからも、理事長からも許可を頂いた結果なんだって。なーんかこんなことが許されちゃうのも、この学園ならではだなっていう感じだけどね。



でも。私たちがみんなの分まで、頑張るっきゃないよね!

勝ち目がないような勝負でも。最後まであきらめちゃダメだ!


「そうだよね、エリオット君っ。」

「えっ?う、うん!」

戸惑ったように、それでも反応を返してくれるエリオット君。うん、他のみんなも、やる気満々だ。



よし、どんな競技でもどーんとこいやぁ!


               ☆


『最終種目は、ドッジボールです。みなさん、ルールにのっとって楽しくプレイしましょう』


「…ふん、貴様らが相手か。丁度いい機会だ、今までのたるんだ精神を叩き直してやるとしよう」」


私たちの目の前には、そう言って指ぬきグローブをはめ直す隊長が。



……うん、やっぱり中止にしましょう、中止。お疲れ様でした!


              フィリアたちは、生きて体育祭を終えることができるのか…?次回八十一話、お楽しみに☆