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- Re: えっ、今日から私も魔法使い!?【募集あり】 ( No.97 )
- 日時: 2014/11/20 22:46
- 名前: 雪兎 (ID: hqWYiecP)
第二十四話 <対抗戦編>
「……!どうして」
ドアの向こうには、信じられない光景が待っていた。
そこにあったのは見知らぬ男の人と共にいる、ライム・シトリン、フレア・ミイル、エルギ・ユズカの転校生三人組の姿だった。…そして男の人の手には、『黄金の女神像』が抱えられていた。
「やっぱりな」
ジークが低く呟く。…やっぱり?ていうか、なんで女神像がここに…。
とにかく分からないことだらけで、頭が割れてしまいそうだった。
三人組は、それぞれ違う反応を見せていた。ライム君は「ちっ」と舌打ちして目をそらし、フレアさんは怪しげな微笑を浮かべてこちらを見つめ、ユズカちゃんは「うっそー?」と口を押さえていた。
「ねえジーク、一体どういう事なの?」
たまらず私は、ジークに問いかける。ジークはふっと鼻で笑うと、私に顔を寄せて言った。
「つまり、爆発事件の犯人はこいつらさ。目的はあの女神像を盗み出すことで、爆発は屋上から逃げるための陽動だろう。」
「じゃあ、あの三人は…」
「黒服のヤツらの仲間。」
うそ……?
そこまで言ったとき、男の人がニヤニヤ笑いながらこちらに近づいてきた。「いやあ、お見事。賢い生徒もいるようだ」
そして、パンパンと拍手をする。
三十代後半くらいだろうか。目の下にうすくクマができている。
「あんたらはなぜ、その古ぼけた女神像を盗もうとした?」
ジークが問いかけると、男の人は口の端に微笑を浮かべながら首を振った。「僕に、それを答える義務はないはずだ。だが…」
男の人は掲げた右手に真っ黒な槍を出現させ、言った。
「教えてやってもいい。だって君達は、ここで記憶を失うことになるのだからッ!!」
男の人がセリフと同時に目を見開いた瞬間。
ブワッ。
ッ!!
何!?このプレッシャーは…。
横を見るとジークの顔にも、焦りの色が浮かんでいた。「…気をつけろ。こいつ、かなりやる」
え…やっぱり戦うことになるの!?
次回、第二十五話。お楽しみに☆