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Re: ジャムのように甘く優しい恋物語 ( No.10 )
日時: 2014/10/03 22:06
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ラグside

「どうかしたんですか、ハニーお嬢様」
「ううん、何でもないよ。ありがとう、ラグくん」

学校から帰ってきてからというもの、お嬢様の様子がなんだか変なのです。食欲もないようで、食事もかなり残してしまっています。

一体、学校の帰りに何があったというのでしょうか。

ですが、ご主人様はそんなお嬢様を見ても、別段これといって様子を変えることはありません。僕はお嬢様が心配で心配で仕方がないというのに、どうしてご主人様はこうも冷静に過ごすことができるのでしょうか。

お嬢様がお休みのキスをして部屋に上がったのを見届けたご主人様は、僕をソファに呼び寄せて口を開きました。

「きみはどうやら、ハニーを心配しているけど、あの娘は大丈夫だよ。明日になればきっとよくなるから」
「わかりました」

僕はお辞儀をして、お休みを言ってハニーお嬢様の隣にある自分の部屋に行きましたが、この日の夜はなかなか寝付けませんでした。



「おっはよー、ラグくん♪」

あくる日、お嬢様が元気にあいさつをしたので、僕はホッと胸をなで下ろします。
何はともあれ、元気になったので、よかったです。
ルンルン気分で朝食を用意します。
今日は海苔と目玉焼きと鮭の塩焼きにお味噌汁という、シンプルな朝ご飯です。
お嬢様は、昨日あまり食べていなかったためお腹が空いていたのでしょうか、パクパクとそれは美味しそうにご飯を完食し、にっこり笑って家を出ました。
お嬢様が家を出た後、ご主人様はウィンクをひとつして言いました。

「私の言った通りだっただろう、ラグくん」
「その通りでした。それにしても、よくお嬢様が元気になることが分かりましたね」
「いや、大したことないよ。ただ勘が偶然当たっただけさ」