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Re: ジャムのように甘く優しい恋物語 ( No.4 )
日時: 2014/10/05 20:45
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

スターside

「ご主人様、おはようございます!」

リンゴのように赤い頬、チョコレートのテンパリングにように、ツヤのある茶色い髪、宝石のエメラルドのように大きくつぶらでキラキラと輝く翡翠色の瞳、そして白いモーニングのコントラストがよく似合う、私の家の執事の少年、ランス=アームストロングくんこと、通称ラグくんは、今日も元気いっぱいで私に微笑んだ。

「ああ、おはようラグくん」

私は朝の挨拶をした後、彼に促され、席に座る。

今日の朝のメニューは、スクランブルエッグにベーコンにトマト、それから苺ジャムを塗ったこんがりときつね色に焼けたトーストの、イングリッシュブレックファーストだ。傍には牛乳が並々と注がれたコップが置いてあり、彼のさりげない気づかいを感じる。

私が彼の作った愛のこもった優しい味の朝食に舌鼓を打っていると、元気いっぱいの足音と共に、私のたったひとりの愛娘のハニーが降りてきた。彼女は、金髪碧眼の大変可愛らしい容姿をしているために、学校でも人気があるらしい。
嬉しいことではあるが、誘拐されたらどうしようという不安は消えない。

「おはようハニー!」
「おはよう、パパ。わぁーっ、今日はイギリスの朝ごはんだね!ラグくん、ありがとう!」

ハニーはそう言って、むぎゅっとラグくんを抱きしめる。
うん、朝からいい目の保養になった。
抱きしめられた彼は、耳まで真っ赤になってドギマギしていた。
彼はそういうところもまた、可愛らしい。
ご飯を食べ終わったハニーは、学校へ行く準備をして、学校へ向かった。
生まれたばかりだと思っていたハニーも、もう中学2年生…来年は受験かあ。
子どもの成長は早いなぁ。
そんなことを思いつつ、私は元気に家を飛び出したハニーを見送った。
さて、私もしばらくしたら、会社に出かけることにしようかな。