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Re: ジャムのように甘く優しい恋物語 ( No.49 )
日時: 2014/10/09 19:44
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

山吹side

アムール

それは恋の神様を意味する言葉

そして、私の大好きな人のあだ名

リンゴのように赤い頬

風に揺れる柔らかな金髪のおかっぱの髪

透き通るように白い肌に

キラキラと宝石のように輝く碧眼

彼は皆から愛されている

そして、それは私も例外ではなく

彼には1年生のとき

私を助けてくださった

誰も助けてくれない中で

彼だけが優しく微笑み

手を差出し

誰に言われるわけでもなく

流れるような美しい動作で

プリントを配ってくださった

朝会の時は私と一緒にクラスをまとめてくれた

何を言うわけでもなく、見返りを求めるわけでもなく

優しげな微笑みを—うっとりするほど綺麗な天使の笑顔を浮かべた

私が誕生日のときは、手作りのタルトをプレゼントしてもらった

担任の先生やクラスメートの全員がが忘れていた誕生日を、彼だけは覚えていてくれた

2年になって、クラスが変わった

彼はきっと目立たない私のことなんて、忘れてしまっているだろう

もし、クラスが違っていても

覚えていてくれたなら—

そんな淡い期待を抱きながら、私は今日も木の陰で、親友を待つ彼の姿を見つめている。