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Re: グンタイ ( No.10 )
日時: 2014/11/06 17:05
名前: 捨駒 (ID: QnSr3K5Z)

しかと、受け取ったでござる!
てか、パン屋からの時間が三十分なの?近所じゃ無くて?




「トシさーん、変なの見つけたゼー?」

軽く呟くと男はテントの中を見渡した。誰もいない。

「ま…いつもの事だよナ。」

テントに入るなり、荷物と頭に銃口の後が付いている少年を投げ捨てた。邪魔そうにそれらを蹴り飛ばすと川の付近へと木のバケツを持ち進んだ。
それらを見計らうと少年は立ち上がる。ここからは少年をコウと呼ぼう。

目に入るのは国家の最高級警備隊、政府軍の旗が二つ掲げられていた。もっぱらそういう物には興味は無く、早く出口を探したいだけだ。

「…おい、何してんダ?」
「ヒイッ!!」

コウは驚くと床に散らばっていた書類と共に宙へと舞い上がった。そのまま落ちると机を蹴り飛ばし、そこにあったチェスをひっくり返しボードがコップを床に落とす恐怖のピタゴラスイッチが起こった。

「お前何やってんだヨ…怒られんノ、俺様だかんナ?!」
「ごめん、ごめんなさい!謝ります!なんでもします!」

「なんでもするって?そいつァいい。」

テントに鋭い光が入った。逆光であまり分からないが自分と同じ、カラスのような色の髪をした背の高い男と小さい茶髪の眼鏡の女。男はコウの顎を指で上げると呟いた。

「俺、モテるからさ、男でもいいよ?」
「えぇっ?どういう意味で…?」
「あはは、法螺だよ。本気にしてもいいけどね。駄目だよ?法律だから。」
「は…はぁ…って!そんな!するわけ(本気に)無いでしょう!」

反射的に男の顔に平手打ちをしてしまった。女は血相を変え、金髪は少し吹き出した。肝心の黒髪は笑顔のまま上を向いた。
下ろした時の顔は笑っていない。

「…本当に命…捧げて貰おーか。ガキンチョ。」

「とっ、トシゾウ指揮官!得体の知れない子供をそばに置いてよろしいのですか!?」
「何言ってんの。アンリも汚い所を拾われたんでしょ?」
「そうですけど…いや!私は王族に使えていた由緒正しき家系です!」
「皆死んでるところを引き取られたのは誰だ?」
「そ、それは…」

言葉につまるアンリという女をトシゾウは笑った。

「そこも可愛いんだけどね。…おい、ガキンチョ。」
「ひゃいっ!」

トシゾウから投げられた黒い刀をコウは見つめた。

「あ、あの…」
「それがお前の武器。好きに使え。」






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