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Re: ムニキス ( No.29 )
日時: 2015/01/28 16:08
名前: はるたろう (ID: ztDxVDAP)


「…トシゾウの事ですか。それとも?」
「俺のことを調査してる女がいるもんでな。俺の過去でも話してやってくれよ。」

大広間に置かれた木箱に静かに座りながら、女の方を見た。

「丁度、いい機会だしな。」

深呼吸とも思えるため息をはいたあと、リュウケンは物語を語るように穏やかな口調でコウ達に言った。


ある種族の者は、生まれてきた子供にその名前を譲らなくてはならない。
それは決して長兄で無ければならない。しかし、長兄がいなくなればその名を次兄、末弟でも授けられる。

リュウケンはその村を治める者と縁があり、齢五歳でこの村に訪れた。
同い年ぐらいの二人の少年、それが今のトシゾウとタカトラであり、毎日のように遊んだ。
呼吸をするのと同じぐらいに当たり前であった。

その頃タカトラは兄と弟がいた。
貧しいながらも、肉親が居ないながらも、父や母にこの先会えると思い信じて毎日を生き続けた。

ある日の夜であった。

突然、兄と弟が消え去ったのである。

残ったのは幼いタカトラだけ。
義理の母や父は三日後、寝床でグチャグチャになった姿で発見された。

その次の日であった。

何者かによって、リュウケンとトシゾウ以外の者が殺されていた。
全員何かに怯えたまま首と胴体が離れて見つかった。

そして、トシゾウが幼い眼で見たのは、大量の耳を袋に詰め込む、白髪頭に返り血を浴びた…真っ赤なゴーグルをしたタカトラであった。



ショタタカトラは、黒髪です。

ここ重要ですが、そのような描写を登場できなかったらの場合の為、ここに書いておきます。