コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ムニキス ( No.35 )
- 日時: 2015/02/06 21:28
- 名前: 捨駒(二回連続更新) (ID: DTjsowAk)
思いっきり矛盾しているとは思わないでいただきたい。
光の暗躍者。光を司る大剣を持ち、夜な夜な実の姉のタベモノを探す。
血に塗られた大剣は、どこを持っても鋭く切れる。
しかし、その剣を操ることができるのはある血統のもののみ。
「それがこのキラル様よぉ!!なんてったって、僕様の血は固まるからな…腕から離れねえし…使いやすいんよ。」
固まった手のひらを広げて細い指だけを動かして見せた。
「僕様はあの王族を殺ったァ…姉ちゃんもアイもソードもヨツバモ…ミーンナ幸せにナレタノダヨ…」
「お…おい、キラ…キラル!ガキンチョ!」
「あーん?なんだよ…殺しえや…ろう…カ…」
トシゾウが叫んだときにはもう遅かった。
敵ながら美しい顔が真っ二つに裂け、そこから暗い闇が現れた。
テレビ番組等でよくある、モザイク。そのモザイクの様にキラルの切り口に闇が集まり、大剣までをも飲み込んだ。
「あ…あ…姉ちゃ…あ…」
「貴様ァ、このイエス様に逆らうからよ。だから逃げろと言った。我は話を聞かない奴とこの白いブーツのジッパーを汚される事が嫌いだ。」
「あー!助ケロヨ…助けてェ!!」
空間から生えたといってもいい腕はキラルの顎を掴み音を立てて破壊させる。
「貴様はどちらにも当てはまるのよ。だから気に食わん。」
パチン
そう聞こえた瞬間にはもえ跡形もなく消え去った。
後にはそっと瞼を閉じたままのイエスだけ。何やら微笑んでいることは放っておく。アンリもどうやら何が起こったのか分かっていないらしい。
「…フン。なんだあのヘナチョコ野郎は。我の前ではゴキブリよりも弱かったぞ。まだゴキブリの方が骨があるぞ。」
鼻をもう一度鳴らしたイエスは、アンリを見ると少し考えた後にその場から消えた。
なぜ消えたのか…その質問はなぜ朝がくるのかと同じくらいのレベルの質問である。その答えは当分聞けやしないことだけが、分かった。