コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 2話 №1 ( No.32 )
- 日時: 2014/12/08 19:59
- 名前: 占部 流句 ◆PCElJfhlwQ (ID: zCJayB0i)
- 参照: お待たせしました。テスト終わりましたよ♪
*〜* 2話 *〜*
うん。冷静になってみろ。付き合うよ、わーい! ……という訳にもいかない。そもそも恋愛経験の無い私に付き合えというのがおかしい。しかも彼はかなりの美男子と見た。きっと恋愛経験も豊富で、ある程度の常識をわきまえている。
「──花凛さん?」
ここで彼の必殺技、急に声掛けの披露だ。「ん。なんでもないよ。」と軽く言い、また考えるポーズに入る。しかし、神は私に考える暇など与えなかった。
……カチッ。
あ、ポット。お湯沸かしてるんだった。という事を思い出し、私の上にある戸棚に手を手を伸ばし、黒いカゴを取り出す。そのまま紅茶の茶葉が入っている缶を出し、電気ポットの中に、小さじ2杯を入れる。これが、私の発見した最高の紅茶の入れ方だ。茶葉は電気ポットのお湯が出るところの網に引っかかり出てこない。電気ポットはこのためにあるとも考えた位だ。さて、ここから2分間待つのだが──。
「帰ります。」
彼は立ち上がり、こちらに向かってくる。
「えっ? いま紅茶できるよ。」
「あ、えーっと。でもこんな時間だし……。」
ふと時計を見ると、もう5時近くなる。彼も、一人暮らしならばそろそろ今から帰って6時というところか。まあ、彼の家を知っている訳ではないが。
「じゃあ、紅茶だけ飲んで行って。これ、自慢のフレーバーティーなの。」
「──花凛さんさえ良ければ。じゃあ。」
堅苦しいのは苦手だが、彼と居ると、何故か敬語も良いと思ってくる。私の腹時計は2分を指し、慎重に紅茶をカップへ。カップからポットを離せば離す方が良いと何処かで聞いてから、それを実践している。ただ、何が違うのかは今でもわからない。
彼の所に紅茶を持って行くと、彼は紅茶にフーフーと息を吹きかける。
「猫舌なんです。熱いの駄目で。」
それわかる。紅茶は沸騰したお湯で入れるから、凄く熱い。冷まさない人の方がすごいと思う。
「じゃあ、ミルク入れようか。少し冷めるよ。」
「ありがとうございます。」
冷蔵庫からミルクを取り出し、紅茶に注ぐ。これで……。