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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 2話 №4 ( No.35 )
- 日時: 2015/01/19 11:56
- 名前: 占部 流句 ◆PCElJfhlwQ (ID: zCJayB0i)
1番近くの携帯が買えるところというと……。ああ、あそこだ。ここから歩いて30分程度の所にショップがある。こんな時に車があったらどんなにいいかと考えるが、きっと私一生は免許を取れないと思う。となると歩くのだ。
◇◆◇
「あっ! 見えてきたぁ」
30分と予想していたのが45分近くかかってしまい私達はヘトヘトだった。途中に道に迷った訳では……ない!
「冬なのに……暑いです」
「なか入ろっか。涼しいかもしれないし」
期待を胸に店内へ。しかし、ガラスのドアの先は熱気だった。コートを羽織りマフラーを着けるというかなりの格好の私はマフラーをはずし、コートを脱ぎ、かなり身軽な格好へとチェンジした。
そして目を向けた先は目黒のご当地ゆるキャラ《めぐろぼ》の柄をしたスマホカバーだ。ロボとはいっても半円形の頭と、白黒の胴体はどこか可愛げを感じる人気者だ。
「わぁ。めぐ可愛──」
「あの……。花凛さん?」
私の声を遮り、彼の声が。脱線する前に「はいはい」と言って窓口に歩み始める。キャビンアテンダントのような可愛い制服の女性の店員さんが話しかける。
「今日はどうされましたか」
「この人の携帯を」
「これ……は、どうですか?」
彼が指を指すのは先日売り出されたばかりの新型機種だ。勿論スマートフォン。ニュースでも報じる程の人気で、恐らく予約じゃないと手に入らない。
「でも、これ予約じゃ──」
「こちらですね。在庫が……ありますね。こちらにしますか?」
「お願いします。お金はどのくらい……」
「新規で、かけ放題のパケットし放題で月約5000円ににります。」
彼にそんなお金があるのかは知らないが、彼は納得のようだ。沢山の書類を手渡され、色々サインすりことになり、取り敢えず色々入っておいた。
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