コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

2話 №5 ( No.37 )
日時: 2015/01/19 11:57
名前: 占部 流句 ◆PCElJfhlwQ (ID: zCJayB0i)

 家に帰り、早速開封。私のより新しいスマホは……輝いて見えた。結果月7000円近くなったけれど。

「電話番号はあっちでつくってもらったから、メルアドだね。櫻田君」
「は、はい。あと、秋也で……いいです。」

 急に名前で呼び合えと。一応恋人とはいえ、まだ会って2日目だぞ。なんなら【しゅー君】とか言っちゃうか? って、ないない。

「秋也……君ね。えっと、メルアドメルアド。」

 やり方を一通り教え、少々彼に任せる。5分程度すると、彼がこちらをチラチラと向く。終わったようだ。ほほう。初めてにしてははやい。さすがは私が見込んだだけのこ──。

「メール、送ってみました。」

 本日3回目の遮り。机の上の携帯を見ると櫻田秋也と通知が来ている。よし、合格だ!

「OK! これで連絡取り合えるね。」
「はい。あと、これでいいですか……?」

 この短時間で細かな設定もしたようだ。あ、私の写真。これ絶対盗撮だぞ。
 ふふっと笑い残りの設定の仕方も教える。アプリとかの課金は気を付けるように。そう言うと彼は少し笑って「うん」と言った。なんにもないけど、なんか幸せ。彼氏ってこういうことなのかな? と、この時思った。

「ただ……今月の24日と25日には、うちに来ないで下さい。」


◇◆◇


 きたる12月24日。世間はクリスマスだとわめき、街を少し歩けば青や白のライトで飾り付けられている。大学ではそこらじゅうでカップルがイチャイチャ。櫻田君はというと……いない。昨日から熱かなにかで休んでいるそうだ。「なんで櫻田のこと聞くん?」と聞かれた時は、ちょっと焦った。勿論私達の事は秘密だもの。
 午後の授業も全て終わり、放課後はみかちゃんとカラオケに行く事になった。みかちゃんもまた彼氏を作ったらしく、明日はデートだという。2人で喋りながらゆっくり歩き、カラオケ店に到着。赤と白の外装がどこかメルヘンチックだ。2時間でワンコインの安いのを選び、個室に入っていった。