コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

2章 2話 №2 ( No.56 )
日時: 2015/01/30 20:26
名前: 占部 流句 ◆PCElJfhlwQ (ID: zCJayB0i)


 部屋の中をキョロキョロと見回すが、あるのはベッドのみ。入っていったはずのシュウ君は見当たらない。

「あれ? シュウ君?」

 すると、ベッドが微かに動く。私の目は誤魔化せない。

 ──バサッ。

ネ、ネコ。なんで……?


◇◆◇


 翌朝、彼らは王の居る宮殿へと向かった。先頭はアリシア。カリンとシュウはその後を続く。

「ね、眠い……」

 シュウは昨日の一件で寝不足らしく、たまに目を擦りながら歩き続ける。一方のカリンとアリシアは遠足にでも行くようにルンルンと歩く。

「あっ。靴紐が」

 カリンは靴紐を結ぼうとするが、今日に限って結べない。苦戦しているうちに、とりあえず靴の中にインするという安易な考えにたどり着いた。
 カリンは「待った?」と言いかけて口を閉じる。アリシアもシュウもいない。少し先に行ってしまったのか、と思い歩くが見つからない。さすがに焦りが出てくる。
「うーん」と考え込み、すぐにまた歩き出す。昨日アリシアが言っていた。〝もし迷ったら現地集合やな。宮殿はすぐ見えるやろ?〟と。

 宮殿の方へひたすら進むと、突然視界がひらけ、大きな白い門が出てきた。
 その前には門番が左右で2人。銀色の鎧を全身に羽織ったのがカリンの右手に、アリシアのローブよりも長い黄色いローブが左手に。どちら共に共通するのは、胸のところに大きな白と黄色のドラゴンのマークがあることだ。
 そういえば、宮殿の色も白と黄色が主な色。この国の色なのか。
 カリンは少し進むと、右の鎧の兵士が近付いてくる。

「よその国の者か? ここは王宮だ。王の許しがない限り入ることはなできない」

 そんな事を言われても、事態がよくわからない。そんな時、

「カリーン! おう。リリース。そいつはうちのツレや」
「アリシアさん! それは失礼いたしました。それでは中へどうぞ……」



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【筆者のひと言】

 久しぶりの更新となっしまいました。風邪っぽいのがなかなか治らないです……。今後の事なのですが、更新目標を週4〜5とします。このくらいがベストという感じです。週によって更新できたり、できなかったりしますが、気長にお待ちください。これからもよろしくお願いします!


*Ruku*