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——月の石と人魚の国——

「貴女のやったことは決して許される事ではないんですよ！」

人魚の国に着いたらいきなり女王様の声が聞こえた。慌てて行ってみるとそこには乙葉ちゃんがいた。

「まったく……。貴女が“元・伝説の歌姫”だったなんて……」

乙葉ちゃんが元・伝説の歌姫？じゃあ、何で呪いの歌を……

「オトハ、カイト、こっちこっち!!」

サンゴに言われて行ってみると分厚い本が置いてあった。

「実はね……カイトは、知ってると思うけど……」

サンゴがそう言って本を見せてくれた。本には、


Ⅰ伝説の歌姫、世界を救う
Ⅱ月の石、人魚の月、海の砂、珊瑚礁さんごしょう、を集めし者の願いが叶う。ただし、一つだけ。
Ⅲ人魚は人間に会ってはいけない。だが、選ばれた人間とは会える



月の石の他にもあるんだ……


「乙葉はね、昔の歌姫だったの。でも“人魚の月”を探しているときに運悪く“死神”に会ってしまって、呪われて……」


そうだったんだ……

「死神……」

「海音、どうしたの？」

「あ、俺の友達に死神と話せるやつがいるんだけど、そいつなら言葉、通じ会えるかな？」

死神と話せるって……(笑)


「カイト、今度その子、連れてきて！」

「え？あ、いいよ。」

「ありがとっ！女王様に連絡してくる！」

サンゴはそう言い、女王様の方へ向かった。