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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.119 )
- 日時: 2016/08/14 15:57
- 名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)
〜第4話 過ぎ去っていく日々を…… 百合サイド〜
時はあっという間に過ぎ、私は中学3年になりました。
でも──私の隣には夏海の姿はない……。
中学1年のときに引っ越して以来、夏海とは会えてない。
引っ越してから、1年半。
3人で過ごして来たけど、ふと3人で夏海の事になると黙っちゃったり──。
夏海が引っ越す前日にあった、コンクールの事は今でも忘れていない。
本番に、夏海の目から大粒の涙があふれていたこと……。
──そのとき、どんな気持ちで弾いていたんだろう。
結果は、最優秀賞で授賞式では、笑顔で手を振っていたけれど泣き跡があったように見える。
……笑顔だったけど、悲しそうな感じがした。
今は、どこで何をしているんだろう……。
──そして佐野は?
引っ越すまではずっと佐野が好きだったのに、何も言わずに引っ越すんだもん。
「せめて、気持ちくらいは伝えとけば?」
って言ったけど……
「ううん。 断られて辛い思い出で別れるのは嫌だから、友達関係で諦
める……。」
そう言ってたっけ……。
あの時も、夏海は無理して笑顔で言ってた。
私がもうちょっと上手く言って励ますことが出来てたら、良かった。
そう思えば思うほど、悲しくて悔しくて……後悔ばかり。
夏海は、転校を繰り返してるのに……。
今だから思うけれど、もう会えないのかな──。
「初めての友達!」
って嬉しそうだったのに──。
もう遅いのは分かってるけれど、せめて言わせて欲しい。
「ごめんね、夏海──。 もうちょっと早く気づけば良かった。今更遅いよね」
そう言った目を閉じた。
【続く】
byてるてる522
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