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〜夏海サイド〜

夏休みは、普段ある学校が休みになるから、ついのんびりと過ごしてしまう。

だけど私はのんびりしている暇何て無い。


また、コンクールに出るから練習曲を決めなきゃいけない。


私も先生もショパンが好きだから、この前の時はショパンの『別れの曲
』を弾いた。


でも私的には、もう少し明るい曲の方が弾いていて楽しい。


先生とバッチリ決めるために、教室へと向かっている。



「こんにちは〜＾＾」

私はそう言って入っていった。


まだ、前の時間の子が終わってなかったから、レッスン室の前で待っていた。


１０分も経たないうちに、前の子は帰っていった。


「よし、夏海。　今日はコンクールで弾く曲を決めるわよ！」

先生は明るく元気に言った。



「その事なんですけど、こっちよりこの方がいいかと・・・」

「あぁ。　でも夏海には簡単すぎるんじゃない？　こっちは？」

「それだと、前の時と変化が無いような・・・気がします」

「確かに。　ショパンだと、これとかどう？」

「これはどういう曲で？」

「これは、ショパンが飼っている犬を見たときに思いつき、書かれたと
　言われてる曲。」

「今まで弾いた事の無い、感じだぁぁ・・・。」

「チャレンジする？」

「ハイ！　頑張ります！」


１時間近く話して決めた。


私のことを一生懸命に考えてくれる先生は、なかなかいないから、嬉しい。


ショパンの『子犬のワルツ』


犬が無邪気に走っている様子を表すかのような旋律が続く曲。



ゆっくりとした曲が多かった私だから、新鮮な気持ちで頑張ろう！


「ありがとうございました！」


私はそう言って教室を出て、家まで急いで帰った。


急いだって誰もいないのは分かっているけれど───


【続く】

コメ待ってます！

byてるてる522