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Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.3 )
日時: 2016/02/06 20:47
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)

〜百合サイド〜
転校生か……。
まぁ、夏休みが終わって2学期が始まったこの時期は良くある事だよね。
それにしても、どっかで見たことがあるんだよな……。

『村田夏海』 黒板にはそう書かれた。
(正確には、本人が書いたけれど。)にしても、どっかで見たことのある子の名前を見ても思い出せない私って──。 
どうなんだろうかと、自分で自分に苦笑してしまう。


「村田夏海です。私の家は転勤族でよく引っ越しますが、よろしくお願いします。」

声小さいな……。 
途中から何言ってんのか聞こえなかった。

これが私と夏海の出会いだった。
ましてや、こんな毒舌な私といかにも静かな夏海とは相性が悪いといってもおかしくない……と思う。


村田夏海の自己紹介が終わって村田さんの席の周りにはたくさんの女子達が集まった。

「なんでそんなに転勤するの?」
「てか、お父さんの仕事は?」
「いままでどこに引っ越した事ある?」
「得意な教科は?」
「これからよろしくね」
などと、いろんな子がいっぺんに話しているようだった。
少し戸惑った様子で顔を赤くしながら、一生懸命話しているんだろうか
そんな事を考えながら、そっちの方を見てみたら……、暗いオーラを放ってうつむいていた。

さすがに奴ら(女子)も気づいたようで、すごすごと席に戻っていった。

その中でも一人残って喋り続けている女子が一人いた。
『川原優菜』 今私が彼女の性格を語ってみろと言われたら、フレンドリーで、KYなところがある。 村田夏海とは正反対の性格と言うだろう。
この言葉通り、川原優菜は村田夏海のことは見もせずに自分の好きなことをあれこれ、ああだこうだと話し続けている。クラスの人たちも、川原優菜の様子を見ていろいろ言っている。

いつものことだから、自分が飽きたらそのうちやめるだろうと思い、
さっきまで読んでいた本に再び目を落とした。

「それでさぁ、今度はそれに合わせるスカートがほしくなったわけ……
、でもお小遣いがなくなって……──」

いやでも川原優菜の声が耳に届く。注意してやろうと立ち上がったそのとき、言いたかったことはきっと一緒。 でも村田夏海の方が0.5秒遅かった。 勢いよく立ち上がったら……、
「黙って聞いてたらなんなの? 勝手に喋り続けてさ。絶対嫌われてると思うよ?」

10秒くらい沈黙があった後、村田夏海は教室を飛び出して屋上の方に走っていった。

私のほかにも、いやクラスメイト全員が驚いていた。

教室がざわめきに包まれている中、私は考えていた。
あの聞き取るのにも精一杯の小さな声で自己紹介をした村田夏海と今、たった今教室を飛び出していった村田夏海は同一人物なのだろうか……と──

【続く】

この題名は『ハツコイ』なのに、恋愛がまったく出ていません。
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最後に、ちほりん! 百合のイメージはどうだった?
またよろしく!


byてるてる522