コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.5 )
日時: 2016/02/06 20:54
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)

〜夏海サイド〜
はぁ、つい教室飛び出して来ちゃった。
まさか初日でこんな事になるとは……。

これからどうしよう──? とりあえず屋上にでも居ようかな──。

無我夢中で走って、気がついたらどこか分からなくなってしまった。
でも私なんかがいなくなっても誰も困らないしね。

夏海がこんな事を考えていた時に教室では……、
「村田夏海、なんかやばくね?」
「確かに。ちょっと、とっつきにくいオーラ放ってたもんね。」
「自己紹介のときとの差はなに?」

……困ってる人がいないって言うところは合ってる。
ざわめく教室が収まる事は無かった。

中でも、一番驚いてるのは怒鳴られた本人、川原優菜であった。
「あたし、そんなにうるさかった?」
優菜の言葉に全員がうなずく。
「そっかぁ……、うるさかったか……、あたしは全く自覚ないんだけどね。 なっちゃんもうるさかったって感じたのかなぁ?」
今、クラスメイト達が思ったことは一緒だろう。


たった今、このクラスは団結した。次に思ったことも同じ。
(お前、よく怒鳴られた人にあだ名とかつけて呼べるな……)
である。

川原優菜に対して、クラスメイト達がこんな事を思っている時、夏海は……、
「風が気持ちー。 毎日学校に来てここですごそうかな? でも、雨のときはどうしよう?」
今回も目立たず、静かにこの学校で過ごそうと思ってたのに……。
川原優菜さんって人、何なんだろう? 勝手に喋り続けて……、御蔭で初日から大失敗。早く引っ越したい。



……──なんか悪いことしちゃったかな。
まぁ、どっちにしろまたすぐに引っ越すことになるだろうから。
少しの辛抱──。

家に帰ったら、ピアノの練習しよう。 


1秒1秒が長く感じる。 

1秒1秒過ぎていく度に、クラスの人たちとあの川原優菜って子に、申し訳なく感じる。


このときの私はまだ気づいていなかった。 時期に、川原優菜、
いや、優菜と親しくなることを……──。

屋上で夏海がのんびりしている時にクラスでは、誰が村田夏海を教室につれてくるかのじゃんけんが行われていた。

「でもやっぱり怖いな……。川原みたいに俺も怒鳴られるかもしれねーんだし。」
じゃんけんで負けた男子Aが弱音をはいた。


「私が行くよ。」
川原優菜だ。
「元はと言えば、私のせいだし。」
そう言って、川原優菜は教室を飛び出した。

クラスの皆が少しだけ見直した瞬間だった。




「ハァハァ、なっちゃん!」
「……!」
何の用? そう言おうとして振り返った夏海はなぜか、言葉を飲み込んでしまった。
「あの……──」
「あのさ……!?」

同時に、村田夏海と川原優菜が口を開いた。
【続く】


byてるてる522