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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ハツコイ【コメント募集中です!!】 ( No.549 )
- 日時: 2016/11/26 18:23
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode
〜佐野サイド〜
学校から帰って来て、特にやる事も無いし部屋に有る古い本も読み飽きた。
真面目に学校の宿題なんかを済ませてから、御爺ちゃんと御婆ちゃんと炬燵に入って蜜柑食べながらテレビを見て居た。
まだ好きなアニメもやっていない時間で......───
すると何の前触れの無く突然......
「あの、お義父さん」
荒々しい声が玄関から聞こえた。
きっと家の鍵は閉めて居たし、御爺ちゃんを〝おとうさん〟と呼ぶ時点で何と無く予想はついて居た。
足が悪い御爺ちゃんは、ゆっくりと立ち上がってから玄関の方に向かった。
御婆ちゃんの方を見ると悲しく目を伏せて黙って居た。
沈黙に耐えられず、ガバッと炬燵から立ちあがって一気に冷える手足を摩りながら玄関へと行った。
障子を開けて玄関を見ると、御爺ちゃんと......久し振りに見た、若干白髪の増えた御父さんが居た。
「ねぇ...」
どうしたの?と聞こうとしたら、御父さんが俺の方を見て目を見開いた。
御爺ちゃんも俺の方を見て戻る様に促した。
「...御前なんかが居るから、母さんだって死んだんだよ。 御前が邪魔するからだろ?」
理不尽で、感情が入った......心に突き刺さる声。
思わず悲鳴を上げて耳を塞ぎたくなった。
勢いで俺にぶつけられた言葉は......ずっと自分が考えていた事だったのかも知れない。
自分が居たって、周りは何の得も無い。
自分での判断で少しずつ御爺ちゃん、御婆ちゃんと一緒に居る時間を減らした。
自ら、避けて行った。
後から聞いた話によると、御父さんはまた別の人と再婚するらしい。
それの報告......金を貸せと自らの父親に迫ったらしい。
少しずつ何かが途切れるのを敏感に感じていた。
【続く】
もう少し過去編続きます。
byてるてる522
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