コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.78 )
日時: 2016/03/06 12:50
名前: てるてる522 (ID: lKhy8GBa)

〜第3話 初めての気持ち〜

村田夏海です。

時が経って、最近良く思うのですが、私はまともに隣の席の佐野と話したことがないな──と。

でも、話す機会は突然に訪れる……──(?)

私は授業が終わった後、百合ちゃん達が待っているであろう場所へ猛ダッシュしていた。

そのせいで周りが見えていなかった……。
前から来た人に思いっきりぶつかってしまった。

勢いよくぶつかってしまい、痛みが残ったけどすぐに立ち上がった。

「ごめんなさい!」
そう言って相手の顔を見たら、偶然にも程がありすぎる佐野だった。

私は驚きのあまり、一歩後ずさりしてしまったが我に返った。

手を出そうとすると……──
「大丈夫?」
そう言われた。
──さすが、クラスの『三銃士』といわれるほどの事はあると思った。

自分のことよりも相手の心配が先。
こんな事ってなかなか出来ることじゃないと思う。行動で示すのは難しい。

少なくとも、今の私は自分のことで精一杯……。
そう思うとなんだか悲しくなってくる──自分で自分に苦笑してしまう。

「わ、私は大丈夫だけど……」
「なら、良かった」

佐野は走って去っていった。
今日、初めて喋った……しっかりと、じゃないけれど。

私も走って百合ちゃんたちとの待ち合わせ場所へと向かった。


ついたときには、皆そろっていた……。

「遅いよ夏海」
「百合は、待つの苦手だもんね」
「早く行こー!!」

3人はそれぞれ別の言葉を言って歩き出した。

「ゴメンね〜──」

瑞希の家に寄ったり、ケーキ屋さんに行ったりして、楽しかった!
きっと私以外の人はこういう事が日常の一部なんだろうな。

「じゃあ、また明日!」
そう言って家に着いた。

毎度のごとく、今日も一人。
何をして過ごそう……。

ドサッとソファに腰掛けたときに今日の出来事が一気に頭の中をよぎる


何だろう、この気持ちは──

【続く】

若干短いですが、今日はここまでです。

それから、参照500突破しました! 
ホントに嬉しいです(*^−^*)/

これからも、完結まで頑張ります。
よろしくお願いします!


byてるてる522

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.79 )
日時: 2016/03/11 18:04
名前: てるてる522 (ID: lKhy8GBa)

続き行きましょー!!

〜夏海サイド〜
学校に向かう──いつもの道──。
いつもの犬──いつもの風景──。

……学校に着いた。
毎日の日課でもある、百合ちゃん、瑞希、美佳と話す。
そして、やっと席に着く──。

いつもは何気なくやっていること……。

だけど一つ一つを思い返してみれば、朝からこんな事をやっていたんだ
なぁ──という発見に出会える。

席に着いたときには、佐野はもう座っていた。
「おはよう!!」

突然、横から声を掛けられた。
思わず横を見たら、声の主は佐野らしかった。

ここで、返事をするべきか、スルーするか迷った。

いつもなら絶対にない事が今日に限って起こっている。


私は混乱した──けれど、

「お、おは、おはよう……」
頑張って返すことにした。

かなりぎこちなかったが私的にはいいと思う。


だが、どうしても昨日の事が頭から離れない──。

何時もなら夜寝て朝起きたら、ケロっと忘れるのに忘れられない。

覚えておきたいことほど忘れ、どうでもいいことだけはいつまでも覚えている。

それが人間の特徴なのだろうか──私以外の人もそうなのかな。


私はもう一度佐野の顔を見る──とそこに、美佳の顔が割り込んできた。

「夏海ちゃんどしたの?何か顔赤くない?熱でもあるの?」
どうやら私の顔を覗き込んでいるらしい……。

いきなりの質問攻めにちょっと驚き──……って、ちょっと待って──今、顔が赤いって言った?///

……何で? 私は再び混乱した。

「どうしたの? ホントに具合悪いの? ねぇ────」

美佳の声がだんだん聞こえなくなっていった。




***



────……


ハッと目を開けたときには、百合と瑞希と美佳が心配そうに見ていた。

どうやら、保健室で私は寝ているらしかった。
「大丈夫? 具合はどう?」

瑞希が聞いてきた。

「全く、何いきなりぶっ倒れてるの?」

百合ちゃんがいつもの調子で聞いてきた。相変わらずの毒舌に苦笑した。

「私、何で保健室で寝てるの?」

私は3人にそう聞いた。

「何でも何も……、私が話してるときに急に目の前で倒れたからびっくりだよ〜。いきなりだよ?──」


頑張って説明する美佳の話が無駄に長かったからまとめると、


1、私は美佳の前で突然ぶっ倒れた
2、倒れた場所は教室
3、美佳はびっくりしたけど、特にびっくりしてたのは百合ちゃん(百合ちゃんはここで、『美佳、余計なことを言うな(怒)』と怒ってた)
4、すぐに、保健室に運ばれた。
5、1時間30分、私は深い眠りに付いた。
6、そして、今目が覚めた。


まとめすぎたかな?──それにしても……マンガみたいじゃない?



今日はゆっくり体を休ませてたっぷり睡眠をとるように保健室の先生から言われた。

今は2時間目。
たしか国語。
あと15分くらいで終わっちゃうから、保健室で待っていた。


でも、私のせいで百合ちゃんや瑞希や美佳にまで心配掛けるなんて。
悪いことしちゃったかな──。


ゴメンね──?

……私は心の中でそうつぶやいた。

2時間目も終わり、私はいつもの私を取り戻した。とはいえまだ全快では無いんだから──と保健室の先生に念を押された。


──有難う。

百合ちゃん、瑞希、そして美佳・・・・。


【続く】


byてるてる522