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Re: カワルミライ ( No.24 )
日時: 2015/01/17 11:48
名前: むつ (ID: f3ScG69M)

コーヒーを渡された徹さんはゆっくりとコーヒーを飲み気持ちを整えるようにふぅと息を吐いて言った。
「ここに来た理由はね、この前、俺にとってものすごい大切な恩人を亡くしてしまってね。その人を・・・生き返らしたいからなんだよ。その・・・俺のせいで死んでしまったから。俺なんかを・・・俺なんかをかばって・・・刺されで、切り刻まれて・・・血まみれになって・・・灰になった・・・。何も・・・できなかった。何も・・・何も・・・俺は・・・あの人を助けられなかった・・・ただただ・・・泣き叫んで・・・やめろとしか・・・いえなかった・・・。行動に・・・移せなかった・・・。だから・・・過去を・・・変えて・・・ください・・・。あの人を・・・生き返らせてください・・・。お願いします・・・。お願いします・・・」
徹さんは泣きながら、声を振り絞りながらそう言った。辛そうに悲しそうに。私は、見ているだけで悲しくなった。同情だろうか・・・?そして私は言った。
「わかりました。その依頼・・・受けましょう」
それを聞いた徹さんは
「本当ですか!?ありがとうございます・・・。ありがとうございます」
と、とてもうれしそうに言った。いつの間にか、敬語になっている徹さんに気づいたのはそのときだったがそのことは置いといた。その後したことは簡単で、紙に手を置いてもらっていろいろな事をもっと細かく把握し、依頼を実行した。

だかしかし・・・徹さんの願いは半分かなって半分叶わなかった。それに気づいたのは新聞だった。その事件が書いてあった約1ヶ月前の新聞。私は・・・泣いた。私は、一人の命を救い、その代わり一人の命を奪った。それが・・・とても辛かった。嫌だった。でも、何もしなかった。出来なかった。なぜならそこに・・・功さんが来たからである。