コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: RAINBOW【合作短編集 ( No.11 )
- 日時: 2014/11/12 22:22
- 名前: *紗悠* (ID: lmEZUI7z)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
優日からのお題
「虹」「椅子」「蜜柑」
みかん("ω")うわぉw
☆ ★ ☆
「ふわああ……」
ただ今朝の5時。
暗すぎにも程があります。
だって真冬だよ?
理由は夜にきたメール。
『明日の朝さ、中学校きてよ。仕事休みやろ?』
確かに日曜だから仕事は休みだけど……
メールの主は私の彼氏の冬樹。
そして私は雪菜。
二人とも中学からのつきあいで今の23歳まで未だに付き合ってる。
いそいそとベージュのコートに身を包み家を出ようとする。
「みかん……」
玄関に何故か放置させられていたみかんを私は鞄に入れ、
まだ宵闇に浸る町へ出かけていった。
「お、きたきた」
徒歩15分くらいの所の学校につくと冬樹は既に着いていた。
「で?こんな朝早くに何?」
少し苛立った声で聞くと。
「まぁまぁ、んじゃ、教室いくか」
「教室?」
未だ変わらぬ笑顔でそう言い放ち
私の手を引き校内へと駆けていった。
見つからないよね……
そんなこと思いながら私は鞄の上に乗せただけに近い蜜柑を手で押さえていた。
- Re: RAINBOW【合作短編集 ( No.12 )
- 日時: 2014/11/12 23:52
- 名前: *紗悠* (ID: lmEZUI7z)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
校舎の中は8年前と大して変わっていなかった。
凄く懐かしくていろんな思い出がよみがえる。
「うし、ついた」
3-5。私と冬樹の最後のクラス。
「わ〜変わってないね〜」
机を見るだけで大体誰がいたか分かる。
そして私と冬樹は自分の席だった場所に付いた。
距離感が懐かしい。
そうだ。椅子を少し動かしたら冬樹と隣あえるってはしゃいでたな。
椅子の木の冷たい質感が腰と背中をさする。
「懐かしいね……」
「おう」
椅子を寄せあい肩を並べる。
そうだ。中二の秋にこんな体勢で告白されたんだ。
「み、み、蜜柑いる?」
尋常じゃないくらい恥ずかしくなり話題をそらす。
「お、いいね」
蜜柑を丁寧に剥き、実を二つに割り、食べた。
ほのかな酸味と甘みがどこか恋していたときを想起させる。
ピピッ
彼の腕時計がなる。
「あ、もう7時か……」
もうそんなに経ったらしい。
「あ、帰る?」
「いや、最後にやりたいことあるから。ちょっと窓際来て」
3-5の窓はグラウンドを見渡せる。
空も澄み渡り雲一つない。
そしてその空には……
「「あ、虹だ……」」
華麗にハモった。
朝焼けに照らされる虹はとても穏やかだった。