コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.153 )
- 日時: 2015/09/20 22:18
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: もう本能がラストスパートって叫んでるよぅ……((
「真白どうしたの? 千破矢もおかしかったけど……」
「何故でしょうね。……ちなみに豪雷。あなたは私が真白の位置に立った時どうしますか?」
「俺に振るのか。まあ、命がけでとめるな」
「こういうことです」
「?」
廊下の装飾が少しずつだが豪華になっている。
鈴芽は2人の会話について来れたが、他3名は全くわからない様子。詩音と豪雷ではどちらかというと豪雷の方が強いが、不等号で表すと『シルア>豪雷>詩音』なわけで。たしかに豪雷にとっては命がけである。
「にしても、本当になめてるのかってくらい護りがないですね」
「何があったのだろうな」
その時、近くの扉が音を立てて壊れた。中から現れたのは黒髪の少年。ところどころ——というか胴体全般——血まみれだが、本人に怪我はないらしく、蓮たちに気付くと駆け寄ってくる。
「お前ら、白い髪のめっちゃ綺麗な女の子知らない?!」
「……どうかしたのですか?」
「真白って名前で、デジェル様の知り合い? らしいんだけど!」
「デジェル様とやらはおいといて、どうしたのか話して下さい」
「えーっと……」
少年が飛び出してきた扉からは、数人の子どもがこちらを覗いていた。
「俺は一回真白って人と戦ってるんだけど、……流されて終わったけど。うん、俺達さっき千暁様に痛めつけられててさ」
「ん、ちょっと待て。君、この前詩音誘拐事件の時にトイフェルと出てきた……」
「はうっ。……蓮、誘拐事件というのはやめて下さい」
「おう? 君はあの時トイフェルをいい感じに仕留めた巫女コス少女? じゃあ君たち絶対真白ちゃんのこと知ってるね!」
「今も巫女様服着てますけど」
真白にすら“無計画少年”と呼ばれた黒髪少年。
「はい、とりあえず話の続き。んで、いきなり乗り込んできたのが真白ちゃんなわけで、そっから千暁様に一撃くらわせて、銃発砲しまくってからすぐに出て行ったんだけど。ちなみに当たった部分の傷は全部ふさがってさ」
丁度こんな感じ。そう言いながら少年は軍服を脱いで見せた。血まみれだったのは本人の出血のあとで、その後に真白が治したということだろう。
「今真白は取り込み中です。ところで魔王はどこですか?」
「直球!?」
「えっ、この先真っ直ぐ行けばいいよ」
「教えてくれるの!?」
「だって、俺が従うのはあくまでもデジェル様だし。千暁様はデジェル様が服従してる? からってだけで、興味ないもん」
「サッパリしてますね」
ドヤ顔を披露してから手を振って部屋に戻って行く少年。
「じゃあ、頑張ってね!」
扉が閉まり、少しの間静寂が訪れる。
少年は扉を閉めたあと、その場にはいない存在に伝える。
「言われたことは守ったよ。真白ちゃん」