コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.154 )
- 日時: 2015/09/21 17:53
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: 正直この展開は生まれて初めてだからよくわかんないです←
「おいっ」
「千破矢……」
「……ッ」
「強くなったね」
銃を大鎌に持ち替え、真白は苦笑する。千破矢は気付いていた。——真白は、寝返ったわけではない。
「いい加減にしろ」
「そうだね。“僕”はもう疲れたよ」
「じゃあ——」
「君もわかってるんじゃないかな」
千破矢の拳が真白の腹部を狙う。それは真白の掌で簡単に防がれてしまった。
「——千暁が見てる」
「なッ……」
「僕は表面上、こうしないといけないんだよ」
「どういうことだよ!」
「あのままでは魔王に勝てないんだ」
「おい!」
「千暁——君の父を倒し、条件を満たしたうえで、魔王を倒さないと……ッ来た!」
詠唱を唱えるように呟く真白。すると、上から不気味な笑い声が響いた。
「——大きくなったなぁ、千破矢」
もはや漆黒と言った方が正しいほどに染まった髪とそれとは対照に真っ赤に染まった瞳。——千暁様のご登場。
「お前はもうよい。失せろ」
千暁がそう言うと、真白は喉の奥で舌打ちをしてから背を向けその場を去る。
「おい、真白!」
「お前の相手はこっちだよ」
「クソッ」
半ギレ千破矢。
真白の姿が完全に見えなくなるのと、千暁の魔法が発動されるのはほぼ同時だった。
「あの氷姫は使えるな」
実力の差は一目瞭然。千破矢の体は壁に打ち付けられる。
「わざわざ手加減してまでこちらに手柄を譲ってくれる」
——実際は傷付けたくないからなのだが——千暁は実の息子に不敵な笑みを浮かべ、千破矢から視線を逸らす。それを辿って行くと見えたのは、起き上がりながら千暁を睨み付けるデジェルの姿。
「……っ」
「起きたか」
次の瞬間、デジェルは千暁の真正面へ移動していた。
「お前は賢いが、本当に馬鹿だな」
そう呟くと、千破矢の父親とはとても思えないような笑みを浮かべ、デジェルの額に指を当てる。
「——お前は私に逆らえないのだよ」
「〜〜〜〜〜〜ッッ」
声にならない悲鳴を上げて膝から崩れ落ちる。——数秒後、ゾンビのようにゆっくり起き上がり、千破矢を見据える。
「——行け」
作者的結論→千暁さん何してくれてんの(´・ω・`)(((