コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.155 )
- 日時: 2015/09/21 23:58
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: ホモォ族乱入して来ないかな
——千暁は傍観するのみで、実際手を出すことはほぼない。
「おいこら親父! こいつ解放してさっさと下りて来いや!!! ぶっ飛ばしてやる!!」
先ほど吹っ飛ばされたのは忘れたのか。そう思ってしまうほどの威勢で広間の上に浮いている実の父親を呼ぶ千破矢。目の前には名状しがたい奇声を発しながら、自らの魔法で召喚した氷の武器で襲いかかって来るデジェルがいた。
「話しながら闘うとは、そうとうな余裕があるようだな?」
「ね————よ馬鹿野郎!!!」
とは言うが、デジェルの攻撃は凄まじいもので。それを受け止めながら上空の父と話すというのはたしかに余裕があるととられてもおかしくない。
「では、もうひと手間加えようか」
「手間加えてねェで交代しろヴォケ!!」
千暁は問答無用で呪文を唱える。デジェルの動きが一瞬とまった。
「……?!」
再びデジェルが動き出した時、千破矢は気付いた。——デジェルは泣いていた。
「俺を倒したらすぐ、逃げろ……っ!」
——この時千暁が薄く笑ったことは、誰も知らない。
*
一方、蓮たち。
いくつかの分かれ道が存在したが、言われた通り真っ直ぐ行くと“マオウノヘヤ”と書かれた扉の前に辿りついた。
「ちょっ、stop! ここで間違いないんだよね!?」
「……多分」
蓮は仕方ないと言わんばかりにその扉を押しあける。
真っ赤な絨毯の殺風景な部屋。その奥には王の座るような椅子がひとつあり、人が肘をついて座っている。
薄緑の髪と漆黒の巨大な角、闇色のマントに身を包み——ものすごくやる気のなさそうな表情の魔王がいた。
(((嘘だろなんだあの表情やる気失せる)))
※一応最終決戦です。
「————お前ら、誰?」
(((これは人違いなのか?!)))
※人違いじゃないです。
「私たち、終末をとめに来たんだけど。……あなたは魔王であってる?」
「魔王? あー、言われてるかも? 終末は……オレを倒したところでとめれないけど、大丈夫?」
「「「ふぁっ」」」
——終末をとめること。そのためにはとある条件が必要となる。
またそれを知っているのは、千暁と真白の2人だけである。