コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.164 )
- 日時: 2015/09/27 16:02
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
一方魔王戦。鈴芽が吹っ飛ばされてそれを受け止めに行った豪雷もろともぶっ飛ばされたり(2人とも脱落)、詩音の敬語が時々おろそかになっていたり、蓮が意味のわからない呪文をぶつぶつと唱えていたり。……ものすごくヤバい状態であった。
「ちょっ、ニート強い!!」
「その言い方はオレ傷付くんだけど」
「……もう、出てきても良いですよ」
そう呟くと、詩音とシルアが入れ替わる。真白のせい……おかげで幹部とかそういった概念がぶち壊されていたため詩音はほぼ全く戦闘をしていない。
「蓮、だったよな?」
「ふぁっ」
「俺のもち時間は長くてもだいたい5分だ」
「えっと……詩音じゃないよね?」
「シルア。とにかく、お前の持ってるその無駄に多い札なら倒せるはずなんだ。そこそこ協力してやっから頑張れ」
シルアを詳しく知らない蓮からすれば、詩音が完全に壊れたような状態なわけだが。
——終わりたくない。
「人格が変わった、って感じだね」
「まさにそれだけど。俺は詩音よりは強いけど、流石に魔王に勝てる自信はない。さらに言うなら人を護るの超苦手」
「いや護ってよ……」
※シルアは詩音を護るべく生まれたと自称しております。
魔王は微笑すると、複数のよどんだ黒い触手を出現させる。それはシルア目掛けて一直線に突っ込んで行った。
「ファタイディゲン」
防壁に触手が刺さり、動けなくなる。ただひとつを除いて。……それはシルアの蹴りで結果的に防壁へ飛び込むことになった。
蓮は魔王へ向かって走り出すが、魔法で上手く進めない。
「魔王無双すぎるよ真白レベルじゃん!!」
「……真白?」
ここで魔王と真白が比較される事件が発生。
「そろそろ終わらせても?」
魔王がそう問うと同時に、防壁は壊れた。シルアはそれを避け、触手と本気で戦いだす。蓮はというと炎の渦に襲われかけていた。水属性の札が燃えかけた時。
「——レーグネン!」
上空から聞き覚えのある声が響く。すると室内にも関わらず天井から水が降って来る。炎が消え、蓮は“ ”と書かれた札を一枚取り出し走り出す。
「ありがと、……さようなら」
——静寂が訪れた。