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Re: EUREKA→KEEP THE FAITH ( No.176 )
日時: 2015/10/09 21:03
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)


 最初のダイスで詩音とシルアが出た時は絶望以外の何もなかった。
 真白はたまり場と化した部屋から外の風景を眺め、呟く。

「次は誰だっけ」
「豪雷と……」
「俺だ」

「gdgd全開に一票」
「私もです」
「オレもー」
「「やめろお前ら!」」
「そうだぞ僕の腹筋が本格的に壊れたらどうするんだ」
「「そっち?!」」

 無表情な分説得力は皆無だが。

「真白からみた感想がgdgdならどちらかが買い出しというのはどうでしょうか」
「それ採用」
「「ちょっと待てや」」

 場所が場所で、食料確保が難しいため、買い出しはある意味とても重要な仕事である。——距離はそこそこあるが。
 結果的に“グダったら買い出し”というルールでゲシュペンスト討伐へ向かう2人であった。

「どうせなら詩音が良かった」
「詩音は数日前に大爆発してただろう。そんなこと言うなら俺も真白さ……、真白と組みたかった」
「そうだろうな」
「とにかく俺は防御に専念する。お前は特攻でも掛けてろ」
「そうさせてもらう。手は出すな」

 互いに鼻で笑い、前後へ移動を開始する。
 ゲシュペンスト達は詩音によって半数以上どころかほとんどが死滅したが、数少ない生存者が指揮をとっていた。

「今回ハ前のよウナ強者はイなイラシい……」

「いや、言ってやんなよ」
「頑張れば詩音よりデジェルの方が強い」
「豪雷ェ……」

「前の似非紳士は通常時ニ不意打チデ倒せるダろウ」

「笑ったわ」
「真顔ですよ」

「——ほう、俺様の大事な詩音に手を出すと?」

「そしてこの発言である」
「鈴芽人生損してるな」
「愛されてるねぇ」
「すこぶる恐ろしい話ですけどね」
「何ケンカ売ってるんだよこれじゃあグダりようがないだろ」

 唖然とした表情で豪雷を見つめるデジェルと、言葉とともに出現した謎の殺気にゲシュペンストはたじろぐ。そんなことはお構いなしに豪雷は叫んだ。

「デジェル!!」
「……ッ?! な、何だ?」
「前言撤回だ。手を貸せ」
「構わないが……、どのように?」
「どのよう? 相手を殲滅出来るほど。二度と太刀打ち出来なくなる程度に。威力の高いような物を!」
「わ、わかった」

 ギロリと睨まれ、ドン引きと恐怖の中デジェルは急いで詠唱を唱える。

「なんてこった」
「むぅ、難しい注文だな。デジェルに出来るか……?」
「出来ないことはない。……僕今から回収準備するよ」
「えっ」