コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: KEEP THE FAITH ( No.192 )
- 日時: 2015/11/16 00:29
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: サイコロマジ許すまじ
「おばさん、ですって?」
超絶爆弾投下。
「お、おい。おばさんは駄目だろ……」
「何故だ! “おばさん”というのは女性を親しんで言う言葉だ!」
「ああそうだな! 年配の女性を親しんで言う時たしかに使うな! 親しもうとするなよ!!」
……色々とずれて来ているがつまりそういうことである。
ルク・ルッテはにっこりと笑ってはいるが、それは先程の余裕の笑みではなく完全に殺る気満々の目だった。
「それ以前に金髪ツインテは鈴芽とかぶってるから真白的価値観が受け付けない」
「「お前の価値観なんぞ知るかぁあ!!」」
千破矢とルク・ルッテの台詞がもろかぶりする。数秒後の沈黙の後、金髪ツインテ2号はどうしようもなくお嬢様な笑い声を上げ、最高のゲス顔で真白を指差した。
「そんなこと言ってられるのも今のうちよォ! あんたは大切な大切なカインと闘いなさい!!」
「……うー、ん」
「あんたが慈悲やら何やらで敵を見逃してるってことはカインの記憶で知っているわ! 今回の相手はカイン……、どうなるのかしらぁ?」
「……」
——ああ、おばさん。カインさんの情報じゃ真白の本性は伝わらないよ。
真白は別の問題——本気のカインの破壊力に頭を抱えながら溜め息を吐く。千破矢はなんとなく察して、同時に思った。——多分真白の成長(チート全開)っぷりはカインを凌駕していると思うんだ、と。
「はい、坊やはわたくしと遊びましょう」
「え」
「カイン、いらっしゃい」
淡々と一方的に進む話。奥から軽い足取りでカインが来る。ルク・ルッテはカインの耳元で何かを呟き、
「では、タッグマッチ?を始めましょう。よーい始めっ♪」
「そんなノリで?!」
同時に斬りかかって来るルクルッテの形相はそれはもう精神がすり減るほどで。武器が傘だったぶん千破矢の反応が遅れ、服が破ける。
一方で両者ともに微動だにしないカインと真白。だが、カインの背後から霧が発生している。
「しんじてるよ?」
鎖鎌を出現させ、真白は呟く。
「初めて使うけど、うん。——トルーク・ビルト」
一瞬、その場の全員が空間が歪んだ感覚を覚えた。