コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: KEEP THE FAITH ( No.200 )
- 日時: 2016/01/02 16:30
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: 5YqwrR3X)
- 参照: はじまる
「ポート」
「?」
「あいつらにある程度の情報を集めてもらってる間にね」
「はい」
「ちょっと行きたいところがあるんだ」
「……どこへ?」
「——」
*
2人の目の前には、洞窟。それもなぜか4つ穴があり、洞窟の穴の上には『天国?地獄?ドッキドキ☆ゲーム!!』と書かれた段ボール板が張り付けられている。
そして地面には、同じく段ボール板があり、『この先は2人1組で入れ。さもなくば……』と掘られている。
「さてと、ホモォ族に会いに行きますか!」
「聞いてない!!?!!??」
「拒否権何それ食えるの? 食うなら腐を食え」
「んんんどっちにしても発言が怖い!」
鈴芽がポートを引っ張る形で洞窟へ入り、少しすると緑色の草原に薔薇や百合の飾りが施された家がある。
「あれれ前まで百合なんてあったかな? もしかして真白が来たからかな? 由利真白だけに???」
鈴芽の目はもはや正気ではない(良くも悪くも)。それを見たポートグリフは「成長したな」と言わんばかりに笑顔で目元に涙をためている。ツッコミ不在。
そしてお馴染みの——┌(┌^o^)┐。
「┌(┌^o^)┐」
「吹き出しにそれ出す意味がわからない!!」
「お久しぶりですね! お元気でしたか師匠!」
呆然とするポートを余所に、鈴芽は師匠と呼ばれたが見た目は他と変わらないホモォ族と話を開花させていく。
鈴芽を腐女子として開花させた張本人がこの村のホモォ族らしく、(その際別行動をしていた豪雷および風蘭は知らない)たまたま同行していた詩音は盛大に巻き込まれたんだとかなんだとか。
「そう言えばこの前来た時の紫色の髪の子って、やっぱり……」
「あー、うん。前一緒に来た、詩音だよ?」
「だよねぇ〜! 今度来た時はお仕置きかな☆」
「だね☆」
ああ、前コギク村で助けてくれたうちの1人か。納得と同時に脳内は「詩音さん逃げて超逃げて」状態に陥る。ただしにこにこと笑みを浮かべたまま。
「さあ、ポート。お話はある程度済んだから、そろそろ行こ——」
『おおおおおおおおっしゃあああ着いたぜ一番弱い種族とか言われてるホモォ族の村あああ』
まさかのタイミングでゼノ(曰く自由)軍襲来。村中に響くマイク音に、鈴芽ちゃんは激おこ。
『黙れ豚ども!』
そして罵倒を含んだ鈴芽のマイク音が響く。事態は開始とともに解決したが、ポートグリフはとりあえずこの言葉を残した。
「何このカオス……」