コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: EUREKA ( No.21 )
- 日時: 2014/12/25 00:26
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
真白の両手に抱え込まれている二体のロボット。
一体はユキウサギのようなデザインで白い毛布のような生地だが、緑色の耳の部分が発見時より長くでかくなっている。もう一体の獣のようなロボットは、声などに反応するイヌ型ロボットのようなことになっていて、塗色などは一切されていない——故に、鉄むき出し状態である。
「何このモフモフとガッチガチなやつ」
「僕の武器をいくつか解剖して作り直したロボットたち」
「さっきの台詞は?」
「人工生命ロボットだ。自分たちで考えたのだろう」
「名前……。決めるの……僕なの!?」
「仕方ないから僕が片方受け持ってやろうではないか」
「ノリノリじゃないか!!」
無表情(ただし好奇心旺盛な瞳)で鉄むき出しの方を日向に手渡す真白。そして日向には拒否権はない。何故なら、この場にいるロボットも真白も、感情はばっちり存在するからである。
「ねえ、この……うん。性別とかあるの?」
『わりぇも』
『ぼくも』
『『おとこのこなのぉーっ!』』
「マジか」
ロボットなのに性別付き。人工生命体だから仕方ない。
「じゃあ、ニベアで」
「その心は」
「雪のように白い」
「おみごと」
『おみごとー!』
どこかのハンドクリームと同じ名前を付けられるが、肌荒れなんて考えたこともない真白にとってはそんなことは関係ない。
『わりぇのなまえはぁー?』
「んと……えと……、うーん……」
『早くぅ』
見た目に反して軽めの鉄色のロボットが日向を見つめている。
「フェルーム……?」
「ぶふっ」
「そこ笑う!?」
ちなみに“フェッルム”とかでも通じるらしい(フェルームの意味はラテン語で鉄)。
「よし。一応千破矢たちの情報も二体には詰め込んだ」
「そんなこと出来るの?」
「そういう能力。中指からなんたらかんたらの続きだ」
「へ、へぇ……」
つまり真白が言いたいことを要約するとこうなる。
「——早いうちに千破矢たちと合流しよう」