コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.37 )
- 日時: 2015/01/21 21:57
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
「……なるほど。では、さっきの揺れで反応が遅れた——というか、鈴芽との話を聞いていなかった2人が入れ替わったのですね」
「もしくは、揺れに反応が遅れた2人だな」
考え事をしていた真白と寝ていた千破矢の体が入れ替わると言う事件が発生。
「なあ、真白……千破矢なのか? どう呼んだら良いんだ?」
真白(in千破矢)は千破矢(in真白)に話しかける。
「どっちでも良い」
「あのさ、お前さ。さっきからずっと——この温度に耐えてたの?」
「「「「「「「『『え?』』」」」」」」」
一応真白の見た目とは言え、中身は完全に千破矢。暑さには態勢がある——と言うか熱を扱う魔法なのだが——千破矢から、つまり“暑い”という発言が出たのだ。
そのままの意味で、異様な光景である。
「……そうなるな。というか凄い適温だなこの体」
どうやら身体の性能はそのままで、中身だけが入れ替わってしまったらしい。
「あ、この近くになんだかよくわからない村があったはずだよっ!」
「ではそこへ行きます。案内をよろしくお願いします」
「オッケー♪」
鈴芽が詩音の近くに向かい、案内し始める。それと同時に蓮と風蘭による質問タイムがスタート。豪雷と日向はこれからの作戦会議的なものをしており、その隣でロボット二体がじゃれだす。
「えっえっ、本当に入れ替わっちゃったの!? 演技!?」
「演技ではない。僕が演技を出来るとでも……?」
「「たしかに」」
「感覚までそのままって、すごいねっ!」
「いや、俺はそんなことよりさっさと戻りたい。暑い。マフラーとって良いか?」
「——絶対とるな」
千破矢(in真白)から放たれる異様なまでの威圧に真白(in千破矢)は「うぃっす」と呟きマフラーをしっかりと巻く。
——何度も言うようだが、異様な光景である。
「真白……あ、千破矢が入ってる方です。あなた、能力は使えるんですか?」
「は?」
「氷族としての能力です」
「それは使えない。あれは何気にエーテル制御が必要で云々」
「同じ真白でも使えないんですね」
「ごめん」
「すまない」
詩音は苦笑し、馬のスピードを宣言なしに上げる。
「「「「あ゛ぁ!?」」」」
「千破矢、僕の顔で百面相するのはやめてくれないか?」
「おっお前こそっ、俺の体で正座と真顔はやめろおおおおおお!!!」
「無理だ」
「俺も無理だっ!!」
——よくこの2人今まで一緒に入れたな。
蓮、千破矢、豪雷が勝手に以心伝心していると、外からガヤガヤと声が聞こえて来た。
「無事に着きましたね。では、風蘭とニベフェル(ニベアとフェルーム)は千破矢、真白と同行して下さい。私たちは良い感じのバイト探してきます」
「バイト探し?」
「はい。あれ、言いませんでしたっけ? 鈴芽……」
「ん、言ってないかな? わかんないけど」
次の瞬間、全員納得せざるを得ない発言が繰り出されることとなる——。
「——あたしたち、no moneyだよ?」